・母を亡くした高校生のミア。彼女の同級生の間では、呪物の手を握り「Talk to me」と唱えると身体に霊を招き入れることができる「降霊チャレンジ」が流行していた。ミアもほんの遊びのつもりで挑戦したが、憑かれた時の衝撃とスリルの虜になり、次第にチャレンジにのめり込んでいく。そしてある日、ミアの友人の弟が挑戦した際にある事件が起きてしまう。さらに、死んだ母の姿や一度身体に入れた霊の姿が見えるようになるなど、彼女の世界も変調を来し始め……というおはなし。
・ポップなホラーだと思っていたら、想像の50倍くらい怖くてビビり散らかしてしまった。全体を通して「手」、ひいては「感触」がクローズアップされていて、普通触れられないものとして描かれる霊が身体的な接触を試みてくるのが本当に嫌だった。そもそも、「霊と握手する」という生々しいアクションが降霊の入り口になっているのも嫌で、どんどん"確かにそこにいる"という感覚が強くなっていく。観た後一人になるのがちゃんと怖くなる、良いホラーだった。
・あと、ミアの友人の弟が引きずりこまれてしまった世界のビジュアルが「地獄ってこうなんだろうな」と納得してしまう醜悪さで本当に良かった。あの脳裏にへばりつく強烈な光景が見られただけで大満足だ。
