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ミッシングのcoolykのネタバレレビュー・内容・結末

ミッシング(2024年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

私はあまり刺さりませんでした。

石原さとみの怪演をこの映画の売りにしてしまっているから、演技そのものの不気味さだけで引きつけようとしていると、私には思えてしまった。

本来の沙織里という人が見えない状態でただ常軌を逸した芝居を見せられている感じ。
人としての魅力が感じられないから、見ていて気持ち悪くなった。

終盤になりようやく、沙織里のもともとの人間性が、話し方にもしぐさにも行動にも現れてきたので、沙織里の気持ちに寄り添うことができた。
最初から知りたかった。

娘が見つからないだろうことは途中から何となくわかってくるので、解決しなかったことにモヤモヤはないが、石原さとみの狂気の芝居にスポットを当ててしまう時点で、作品としてはどうなのだろうと思ってしまった。
表面的な演技ではなく、内面に踏み込むこむこともできたような。

弟との和解のシーンでの2人の芝居は良かった。森優作さん上手い。

夫の青木崇高さんが最後に涙するシーンも非常に良かった。
それにしても、この夫が最もリアルに描けていた。夫婦の関係性ややりとりがリアル。
きっと途中で離婚するだろうと思って見ていたが、予想は見事覆され、最後の涙は1番グッときた。

中村倫也の苦悩もリアル感あり。なかなかクズなマスコミ・テレビ局の在り方を見る。

石原さとみさんはもともといい俳優さんだと思うので、今後の映画に期待します。
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