フラニー

ぼくの小さな恋人たち 4Kデジタルリマスター版のフラニーのレビュー・感想・評価

4.2
田舎で祖母と子どもらしく暮らしていた13歳のダニエル。地元の高校に入り、友達もたくさんいた。ある日母親が男を連れてやってくる。派手な安い化粧をした母だ。
ダニエルは祖母に対して本当に優しい笑顔を向ける。
何故だろう、高校を卒業したら母の元へ行くことになっていたのに、ある日急に母の家で暮らすことになる。母の男には歓迎されていない。さらにダニエルも薄々気づいていたのだか、学費はかからないのに高校に行かせて貰えない。そして男のおとうとの自転車修理の店番をするようになる。
つまり、児童労働者を生み出し、仕事があるだけマシだというクソな母親なのだ。
タバコを吸い、女の子を追いまわす街のゴロツキに成り下がるダニエル。悪い男になるには、美しすぎて思慮深すぎるダニエル。やはり監督のイメージそのものだ。。

祖母の家での日々も、街に行ってからも、この子たちの日々の小さなエピソードが煌めいていて、ダニエルの未来はどうか晴れて欲しいと、大人たちに見せつけるような
痛みある物語だった。
フラニー

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