カイト

悪は存在しないのカイトのネタバレレビュー・内容・結末

悪は存在しない(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

都会が田舎を虐げる理不尽さ
田舎=自然が何の前触れもなく牙を剥く理不尽さ

冒頭の自然の原風景で心地よくなっていたのが嘘のように猛威を振るうラストの理不尽さにくらくらする

知人はあの親子が鹿の化身ではないかと言っていたが、腑に落ちるような落ちないような‥
正直、自分の中には全く手がかりがなさすぎて困惑した
ただそれが不快感ではなく、どこか作品にどっぷりと浸っている感覚で居心地の良さを感じるから不思議なところ

演出で言えば車からのショットはよく練られていたように思う
田舎のシーンはどのキャラクターも無駄な動きがなくて、その場所に適した生活が見事に表現されていた
対して都会の事務所では、不必要な動きがちりばめられていて社長の席移動や画面越しで紙をばらまくシーンは田舎とのうまい対比になっていたと思う

田舎に向かう車内でマッチングアプリの通知をきっかけに笑いだす2人の演出はアクセントとしてお気に入り

いろいろな感想や批評を見聞きして自分のものにしたいと思う作品だった
カイト

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