かじドゥンドゥン

黒の奔流のかじドゥンドゥンのレビュー・感想・評価

黒の奔流(1972年製作の映画)
3.0
旅館の仲居・フジエが、会社上役の常連客アベを川に突き落して殺害したかどで起訴された。貧乏青年弁護士のヤノは、国選弁護人としてこの事件を引き受けると、フジエの言い分通り無罪を主張。見事勝訴して、一躍有名になる。

プレイボーイのヤノは、自分を敬い依存するフジエを抱いて自分の愛人とするが、他方で、弁護士会会長であり恩師でもあるワカミヤの娘トモコとの縁談が順調に進み始める。そして、急にフジエの態度が一変し、愛人ではなくて本妻にして欲しい、自分は子を身籠った、そしてアベ殺害の真犯人は、彼に川辺で犯された自分なのだと明かしてしがみつくと、ヤベは容赦なく彼女を一蹴し、ついには、かねてから肉体関係にあった秘書のユキコに唆され、フジエの殺害を企む。

フジエを旅行に誘い出し、霧の中小舟で釣りに出たヤノは、船ごと沈没させてかなづちのフジエを殺害し、自分だけ生きのびようとするが、あらかじめ彼の殺意を察知していたフジエは、果物ナイフでヤノの腹を刺して心中。あらかじめ裁判長ら関係者にすべてを暴露する手紙を出していたため、二人の関係は赤裸々になった。