うのち

殺人の追憶のうのちのレビュー・感想・評価

殺人の追憶(2003年製作の映画)
3.9
韓国公開直後、2003年か2004年頃に、韓国文化院の映画イベントで観覧して以来、約20年ぶりにCSにて視聴。

この映画から、韓国映画に対する自分の評価が変わっていったように記憶している。
音楽担当に日本人が務めていたり、ポン・ジュノ監督がこの頃から国や柵なんかを飛び越えた人だということが分かる。

作品の背景は、実際に起きた「華城連続強姦殺人事件」をモデルにした1986年の韓国の地方。
この頃の韓国の粗野な警察官をソン・ガンホに演じる。
個人的に気に入ったのは、ソン・ガンホの部下を演じたキム・ルェハという俳優。
強面でソン・ガンホの役以上に粗暴な、昔ながらの韓国の地方警察官といったイメージ。
とにかく、拷問、脅迫。
後半に、これまでの罰のようなことも。

昔見た映画をまた、この年になって見直すのも面白いなーと思った。


さて、モデルとなった実際の事件は、別件で服役中だった囚人が、近年のDNA鑑定によって真犯人であったことが判明した。
本人も当時のこの連続殺人について自白しているにもかかわらず、2006年に時効を迎えていたため、罪には問えなかったという。

日本にもちょこちょこあったが、この事件にも冤罪で20年近く服役させれられていた無罪の人がいた。

そんなことも調べながら、面白く観られた。
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