少年に対する徹底的に冷たい視線は、物語を超えた現実感を我々に突きつけてくる。戦後ドイツにおける生存競争を具体性を持って描く中で、弱者には救いがないという絶望だけを表面化する、ロッセリーニの覚悟まで見…
>>続きを読む主人公のまだ幼い小学生が、父を毒殺し、
ラスト投身自殺という言葉が出ない衝撃のラスト。
子供は純粋がゆえ、大人の言葉をそのまま鵜呑みにしてしまう。
兄は戦争で闘ったが、それが終われば国の厄介者に…
【寝たきり老人という普遍的な問題】
ロッセリーニのネオ・レアリスモを代表するとされる作品ですが、ようやくDVDにて鑑賞
モノクロ画面でスタンダードサイズ。敗戦直後のベルリンはまさに瓦礫の山。そこ…
ロベルト・ロッセリーニ監督作。二次大戦直後のベルリンが舞台。そこに暮らす少年エドモンドとその家族(父、姉、兄)は貧しい暮らしを強いられている。病気の父と働かない兄がいるためだ。エドモンドは家族を養う…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
みんなが辛い状況なのに、死にたいだ死ぬべきだくどくど言われたら、お父さんじゃあ僕が殺してあげるねって俺も子供なら思うよ。ぶっちゃけ、登場人物それぞれの心情が理解出来ない所がいくつかあった。こんな悲し…
>>続きを読む敗戦後間もないベルリンで撮られたネオレアリスモ映画。ドイツなのに登場人物がみなイタリア語を話すのにどうしても違和感をおぼえてしまったが、純粋な少年を軸としたストーリーは良かった。廃墟となったナチス本…
>>続きを読む後味悪い結末。日本と同じ敗戦国、瓦解した建物残る焼跡闇市横行し空腹で彷徨う子供たち、価値観が変わる世の中で戸惑う民衆。飢えと生活苦を幼い少年とアメリカ兵相手の姉の稼ぎで凌ぐ一家、日本も同じ境遇だった…
>>続きを読む元教師の家を飛び出したあたりからのラスト約10分間がすごい。
少年が一人走る、歩く、歩く…。
死へ向かうまでの彷徨いというには、心理的ドラマが不足している。常にうつむき、ほぼずっと無表情だ。
死の…