A8

ブラックホーク・ダウンのA8のレビュー・感想・評価

ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)
4.0
1993年、ソマリア内戦に介入したアメリカ軍の戦いをモデルに描いた今作。
米軍史上最大規模の市街戦で、当時大統領のクリントンはこの戦いをきっかけにソマリア撤退や兵器の無人化、ハイテク化路線へ変更したという。
アメリカにとっても、世界にとっても大きな意味のある戦いだったかもしれない。

だが、そんなことを言えるのは当事者ではない=我々戦場にいなかった者たち。

当事者たちはこのあまりにも絶望的な激しさを増す戦場で何を考えて戦ったのだろうか。

そんなことはやっぱり私たちには十分理解することはできないであろう。

ただ、彼らの最後の言葉にあるように
“仲間のために戦う”
英雄だとか、世界平和だとかそんなことじゃないと思う。
ただ、愛を持つその“仲間への想い”それがすべてなのかもしれない。

彼らのその勇敢な姿と、命をかけて守るその強さに頭が上がらない、、



当初、30分程度でクリアすると言われてたミッション。
だが、蓋を開けてみれば歴史上稀に見る激戦になることに、、

この“激戦”がおよそ100分間ぶっ通しで描かれ続け、手汗びっしょり
ずっとどこかしらに力が入りっぱなしになるほどのリアリティと臨場感、、
これほどリアリティと迫力に富んだ戦争映画はなかなかない、、。
やはりリアルとは心にグサリとくるのである、、素晴らしい。

どこから銃撃が飛んでくるかわからない緊張感と、仲間が次々に倒れる絶望
もはや何のためにこの異国の地で戦い続けているのだろうか。そう思わざるを得なかった
だが、先ほども言った通り
当事者にしかわからないモノが彼らを奮い立たせ勇敢に戦い続ける糧となる。
すべては“愛”だろう
それがひしひしと伝わるのであった。


出演陣はなかなかの豪華さ
それぞれキャラクターとして惹き立たされており、、激戦なストーリーの中でもしっかり人物をうまく作品の中へと落とし込んでいる


爆撃で土がブワッと浮き上がる姿
耳鳴りにより実際に音声を遮断する演出、、
ただ直接的に強烈なシーンを見せる!のではなく、
引き込ませるような間接的な工夫をリアリティを持って描かれていた、、
さすがリドリースコット。
A8

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