このレビューはネタバレを含みます
監督がジョン・カサヴェテスそして自慢の妻ジーナ・ローランズがヒロイン。
タイトルからすると徐々に妻メイベルがこわれてゆくのかと思ってしまったが、のっけから既におかしい。
監督が一体どんな演出指導したらここまでできるのかとおもうほど、メイベルの壊れ方はリアルだ。
そう、おかしい自覚はあるのについつい自分から人に向かって行ってしまうんだけど、そこで相手にとって気障りになるおかしなことを言っては自己嫌悪に陥ったり、ホント破滅的。
妻がこうなった一因(要因?)は主人のニックで、彼は「自分のおもうようなイメージの幸福」の型があるのか、そうなっていないとそれを命令口調で怒鳴る。
こういう男は実際いる。好きで付き合っているはずなのにあの服を着ろとか「自分の形にしたがる」
ただし夫婦ともどもパーティ好きで人を多く家に呼びたがる。すると妻のメイベルは高揚して訳の分からない行動や余計な発言に出てしまう。
結局医者に入院を勧められてメイベルは半年入院するのだが、やっぱり治っていない。そして突然歌いながら踊りだすのだ。
子どもたちだけは夫婦を冷静にみていて、場合によってはニックの言うことも聞かない。結局ニックが変わらなければメイベルも悪化するばかりだろう。視点を変えて他人事だと思えばメイベルの行動は笑えてしまうのではあるが。