ドンキーホーグ

崖の上のポニョのドンキーホーグのレビュー・感想・評価

崖の上のポニョ(2008年製作の映画)
4.1
ポニョ、Kクラスエンティティだな

宮崎駿版リトル・マーメイド。ジブリ作品で対象をバシッと子供向けに絞っているのって、トトロとポニョぐらいじゃなかろうか?

自然破壊と人間、という宮崎駿のいつものテーマが入りつつも、「おとぎ話」という側面が強く強調されている
背景や建物など、ディテールを省いた絵本チックなタッチにしているのも、そんな効果を狙っているのだろう

元々魚のポニョが、時折(魔法を使うタイミングで)カエルのような見た目になるのが面白い

カニの群れ、魚の群れ、深海魚、古代魚…こういうものを描きたがるよね

保育園と老人ホームという真逆の施設が隣接していて、そこが舞台になるのも面白い

相変わらず、そうすけ母は宮崎駿が好きそうな女キャラ。美人で男勝りで母親…

波の表現は本当に魅力的でユニークだったが、東日本大震災を経験した後に見ると、そこまで平穏な気持ちでは見られない
多分、宮崎駿も2011年以降だったらこの作品を作ろうと思わなかったんじゃないかな