Nanami

狐の呉れた赤ん坊のNanamiのレビュー・感想・評価

狐の呉れた赤ん坊(1945年製作の映画)
4.2
化け狐を退治しに行って捨て子を拾い、そのまま育てることになっちゃう荒くれ男のパパ奮闘記。

阪妻のコロコロ変わる表情、荒っぽい野郎な演技、上手いなあ。
喧嘩のシーンの身のこなしは得意の殺陣を思い起こさせる素早さ。
終戦からわずか3ヶ月後に公開された本作、もちろんチャンバラなど許されなかった。
でも刀を持たなくてもこんなに魅力ある演技が出来るのが阪東妻三郎。
寅さん、可愛かった!

子役時代の津川雅彦は全く面影がなくてわからない。自分の出自を理解しているのかいないのか、チャンと一緒にいたいと言いつつ、ものわかりが良い子だったな。

心から子を思うからこそ、その子が不自由なく暮らせる道を選び、歩ませる。愛だな。良い話だった。
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