T太郎

デューデート 〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜のT太郎のレビュー・感想・評価

3.6
992
ロバート・ダウニー・ジュニア主演のコメディだ。
ロードムービーでもある。

妻の出産に立ち会うため、アトランタからL.A.に向かう男の物語だ。
ただ、それだけの話だ。
それだけの話だったはずだ。
だのに、なぜ・・・

主人公のピーターは建築家である。
パリッとしたエリート然とした男だ。
L.A.に向かうため空港に着いた時、彼は奴と出会ってしまう。

イーサンだ。

ヒゲもじゃでやけに人懐っこい。
かわいいワンちゃんを連れている。

この男がピーターの旅の相棒となるのだが、これがまた見事な疫病神っぷりなのだ。

ピーターは飛行機を降ろされ、搭乗拒否リストに載せられた挙げ句、財布もパスポートも失う事になるのだが、これ全てイーサンのせいなのである。

だが、イーサン本人に悪気はないのだ。
よく喋るし、いらん事もするし、空気も読めない反面、妙にペーソス感を出してきたりする。

なんと言うか、大人になり切れない子どものような大人が、大人のふりをしているような感じ、とでも言おうか。
そんな男だ。

二人は結局、車でL.A.に向かう事になるのだが、とにかくピーターはエラい目にあうのである。

最後は満身創痍だ。
犯罪組織と関わり合いになった訳でもないのに。
ただ、出産に立ち会いたいだけなのに。
体中傷だらけ、打撲、骨折おまけに銃創までも。
これ全てイーサンのせいなのである。

コメディなので、安心して観られるのだが、中盤過ぎくらいまでは割りとイライラした。
ちょっと笑えないレベルの疫病神っぷりだったのだ。

私は普段、
「この登場人物にはイライラする。
だから、この俳優は嫌いだ~っ」
なんて事は全く思わない。
イヤな奴を上手に演じる俳優諸氏を尊敬こそすれ、嫌いになる事などあり得ないのだ。

それを踏まえた上で申し上げるが、イーサンにはかなりイライラしたのである。
よくも、あれだけ無頓着に人をイラつかせられるものだ。

したがって、その分コメディ場面であまり笑えなかったのは、全て私の不徳の致すところであろう。

だが、これはロードムービーだ。
やがて二人の間には友情が芽生えるのだ。
そこは、ご安心して観ていただきたい。
ちゃんと芽生えますので。

「ハングオーバー」シリーズと同じ監督作品だ。
なるほど納得である。

ご芳名は失念したが、イーサン役の俳優さんは、「ハングオーバー」シリーズのアラン役の人だった。
なるほど納得である。

納得したところで、なんだか眠くなってきた。
お風呂に入って寝るとしよう。

果たして、次はどのような作品と出会えるのだろう。
どのような物語に私を誘ってくれるのだろう。

そんな事を夢見ながら・・・
(なんか気持ち悪いぞ)
T太郎

T太郎