このレビューはネタバレを含みます
不仲の夫婦の互いに互いを理解し合おうとしない様子と、そこに割り込んでいく新珠三千代の美しさと三國連太郎の可愛らしさが、なんだか生々しく感じた。そう見えるよなって。
梶の浮き世離れした潔癖さだけよくわ…
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愚かで、迷い、過ちを犯す、狭く短い世界を生きる人間。そんな人間が一度来た道を戻ることを、別の道を歩むことを許す優しさのようなもの。愚かさへの自覚と皮肉に、少しばかりの愛があるのは、川島雄三の本音だろ…
>>続きを読む原作は井上靖。話はつまらなくはないけど、川島雄三監督にしては普通にまとまっていたという印象。川島雄三監督いわく「井上靖のなぞりみたいなもので、もっと自分を出さなければいけなかった」とのことです。
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二組の男女関係があやとりのように交錯しあう喜劇です。
しかしゲラゲラ笑うような喜劇ではなく、
川島監督らしいシニカルな重喜劇に仕上がっています。
ホテルで食事をしていた梶(山村聰)と杏子(新珠美…
ラストに山村聡のモノローグで、タイトルのあした来る人の意味が解るけど、どうも取って付けた感が否めない。
この映画では五人の男女のそれぞれの想いの行き違いから、傷ついたり別れたりするのだけど、一番質が…
男と女がまるで磁石のS極とN極といった、お互いの愛が惹かれたり離叛したり交錯したりの日々をドライに描いた、川島雄三監督の佳作。事業欲に囚われた山村聰、カジキに囚われた三國蓮太郎、山に囚われた三橋達也…
>>続きを読むこれで日活時代の川島雄三監督制覇。
山村聰、新珠三千代、三橋達也、三国連太郎と、月丘夢路。豪華共演。みんな素晴らしい。
オープニングのホテルの上から地上を映すかっとからのホテルドア前の三国連太郎の…
冒頭、山村聰のところに三國連太郎がやってきて、山村の娘の月岡夢路と三国が電車内で知り合った経緯などを話す展開は、とてもテンポが良く見せてくれる。そういうワクワク感のある出だしは、とても観やすい。こう…
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