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死の接吻のこたつムービーのレビュー・感想・評価

死の接吻(1947年製作の映画)
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同名タイトルにアイラ・レヴィンの超絶傑作小説があるが、これは「全く別のお話」。注意が必要。

冒頭のクレジットにわざわざある通り「全編オールNYロケ」で当時としては割とバジェットのある20世紀フォックス作品に思う。これ100パー、スコセッシ影響受けてるはず、とくにラスト「レストランの出待ち」に! それと、この映画の資産的価値はリチャードウィドマークのデヴュー作ということだろう。今としては当然の手法「怒ってる時ほど笑う」を実に雄弁に演じている。

そうなんだよな。この作品も1947年産。戦後のこの時期から徐々に「俳優の演技」が現代に近づいてゆく、人材の入れ替え時期なんだよな。むろんアクターズスタジオ旋風はまだ先の話でマーロンブランド・ジェームズディーン前夜なんだが、この頃から「戦前」の演技手法では立ち行かなくなっていく。そんな兆しも感じる作品だ。