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黒い河
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『黒い河』に投稿された感想・評価

小林正樹監督×有馬稲子主演による社会派作品。戦後、進駐軍に占拠された町・厚木。汲取式の共同便所に井戸という、バラック寸前の長屋"月光荘"に、苦学生の西田が引っ越してきた。レストランのウェイトレス・静子と知り合い、2人は惹かれ合う。その頃、長屋の買い取り話が持ち上がっており、仲介する"人斬りジョー"ら愚連隊は、住人の立ち退きを画策する。西田に本を貸してもらいに行く静子は、その道中襲われる…以前から静子に惚れていたジョーは、わざと手下に襲わせ、自分がそれを助けるという芝居を打ち、静子を手籠めにしてしまう…。
オープニングはおしゃれ。激しいドラムからの松竹のロゴ、軽快なジャズサウンド、ソール・バス系のバック、有馬稲子のクレジット…カッコいい!
ところが、中身はなかなかの鬱映画。強烈な腐臭感漂う極貧長屋住人の群像劇がベースにあり、クセ強すぎガラ悪すぎなロクでもない連中が酷過ぎて、いくら生活費切り詰める為とはいえ、ここに住むのはちょっと…でも、振り返ると、自分の学生時代、京都東九条や菊浜辺りの友人宅近所に、こんな見た目の長屋は結構あった気がします。
苦しかったのが、肝心のヒロイン・静子の心理が理解し難かったこと。いくら処女を奪われたとはいえ、自分をレイプした相手…しかもとんだ荒くれ者・ジョーに"責任取って結婚して"は??なのに、やっぱり西田が好き!と、西田を巻き込んで、会おうとするリスク…真相を知るまでは、イケメンのジョーに対してワルの魅力を感じていたということなのか?そもそも西田だってどこがいいの?って感じの男だし、静子の男を見る目の無さに、なんだかなーって思ってしまいました。クライマックスの舞台が"黒い河"。好きな男はあまりにも頼りない…いっそのこと自分で決着させようとする静子…ノワール的描写は嫌いじゃないけど、後味はよろしくなかったです。
主演の有馬稲子はとても美しく、こういう清楚な女が堕ちていく様を演じさせたら右に出る者はないのでは、という感じ。堕天使が復讐の鬼と化す様には、ゾクゾクしました。悪い魅力に満ち溢れている仲代達矢。主役級の存在感で、ジョーという役自体、中身の無い薄っぺらなチンピラに過ぎないのに、そこに求心力をもたらしてるのは仲代の力量。この2人のお陰で、作品の完成度は底上げされてる感じ。渡辺文雄は完全に食われてます。出っ歯の義歯が酷い家主・山田五十鈴のお下劣糞ババアぶりと、珍妙なパン助のヤリ手婆・三好栄子が強烈なインパクト。良心的な在日のアカを好演した宮口精二には、なんとなくホッとして癒やされました。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.5
「黒い河」

冒頭、貧乏長屋"月光荘"の一角。人斬りジョー、大学生の西田、一癖二癖ある住民たち、米軍、立退、強姦未遂、輸血、殺意、時計、ヒモ、女。今、ひとつ屋根に住む住民達の蠢く戦後が映される本作は‪富島健夫の同名小説を後に小林の「怪談」で倒産した"にんじんくらぶ"が企画し、小林正樹が監督した作品で、この度初DVD化され初見したが傑作だ。まず、小津安二郎の「東京暮色」の有馬 稲子と同じく小津の「彼岸花」の渡辺文雄、後の大作「人間の條件」の主役を務めた仲代達矢が主演と言うのは激アツの何者でもない…有馬と仲代は人間の條件で共演もしている。

この作品から仲代達也が小林監督の作品に出演し始める。米軍基地周辺に蠢く悪徳と悲劇にメスを入れた社会派青春映画で、米軍基地周辺の諸問題を提示している。今の今まで、米国クラテリ盤DVDでしか日本映画を観れなかったが、松竹から国内向け円盤が発売されたので、漸くと言う所だ。この作品の悪役ぶりを評価されたのか知らんが、仲代達矢は小林正樹の大作の主演を務めてる。

さて、物語は苦学生の西田は、生活費を切り詰めるために、米軍基地に程近い貧困長屋に引っ越してくる。ところが既に長屋を買い取ろうと言う話があり、仲介する人斬りジョーら愚連隊一味は長屋住人の立退きを画策する。同時にジョーは以前より目をつけていた西田の友人、静子わざと手下に襲わせ自分がそれを助けると言う芝居を演じ、その後彼女を手にして無理矢理自分の女にしてしまう。

本作は冒頭に米軍戦闘機が日本上空を飛ぶファースト・ショットから始まる。そして米兵が物をかっさらい逃げる。そして街の日本人男女を捉え、彼らはタバコを吸いダーツをし、酒を飲み戯れている様子だ。そんな中、一人のサングラスをかけた男が現れる。彼の名前はジョー。カットは変わり、大学生の西田が現れる。彼は 貧乏長屋の月光荘の大家らしきおばさんと会話をし、好きな政党はあるかと聞く。彼は特に政治に興味がないと言い、おばさんは一安心する(どうやら先日アカが入ってきたようだ)。

続いて、大家のおばさんが住んでいる人たちに家賃を払えと怒鳴りまわる。そして今度新たに入ってくる西田を住人に紹介する。そして喫茶店のようなところで冒頭に現れたジョーと大家が黒木と言う男がそのアパートを購入しようとしているとの話をする。続いて、西田が借りた部屋を雑巾がけしているシーンへと変わる。そこに同じ住人の岡田が破廉恥なポスターを持ってきて、壁に貼る。そして彼の部屋にお邪魔しコーヒーを飲む。そこへ妻の康子が酔っ払いながら帰宅する。

続いて、アパートの住人たちが一斉に集まり、自分たちで使った電気のワット数を報告し合う。そこで住人の一人が口から血を吐いて倒れる。みんなはそれを抱え込み安静にさせる。そして解散。部屋に戻った西田は住人の男が本を貸してくれと言い貸す。カットは翌日へ。日傘をさした一人の女が街を歩く描写。彼女の名前は静子。西田と一緒に歩く。そして会話をする。

続いて、夜道を歩いていた静子がジョー率いる街のごろつきチンピラたちに襲わせ、自分がそれを助けたと言う芝居を打ち始める。そして縛られて車に詰め込まれた彼女は泣き叫ぶ。そこをジョーが助ける。そして優しく振る舞うがとっさに接吻しようとし嫌がられる。そして翌日、静子が彼のいるところへやってきて、正式な結婚を申し出る。彼は冗談なのか笑いながら会話をする。

二人は街のクラブでダンスをする。そしてアパートでは輸血問題に火がつく。そして康子の西大への浮気、それを知った夫の岡田が激昂する。そして街の住民たちがそれぞれに絡み合って行く…と簡単に話すとこんな感じで、中々面白かった。




いゃ〜初見したが面白い。ひとつ屋根の下で様々な人間模様が写し出される。こういう感じの作品は案外好きで、いろいろなドラマが生み出される。女に棄てられてしまって何のために東京出てきたかと怒る男、立退に猛反対する男、嘘ばかりつく男、女口調のオカマっぽい男、夫が死にそうなのに輸血をしようとしない女など様々だ。

にしても有馬稲子が美しい…。一昔前ベルリン国際映画祭でクラシック部門で小津安二郎の「東京暮色」が公開される時の新しいポスターの有馬稲子の頬杖つく姿が可愛くて可愛くて…本作の彼女もとってもべっぴんさんだった。後に多くの大島渚のアートシアターギルドなどに出演している西田役の 渡辺文雄も二枚目だし、大学生役が凄くあっていた。

そして、仲代達也の極悪非道な悪役っぷりが最高である。それとボロアパートがショベルカーで破壊されていくシーン、ラストのあの衝撃的で悲劇的なクライマックスお見事である。
さっ

さっの感想・評価

-
つまんない。オープニングだけすげーカッコいい。アプレゲールの風俗映画と長屋人情モノが合体した変な感じ。当時の厚木基地周辺、大和駅の映像は貴重。ギャグじゃなしにこんなにウンコウンコ言ってる映画は初めて観た。妻が実はO型、のくだりはちょっとおもしろかった

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