国家に裏切られたフランス諜報部員の復讐を描くクライムアクション。
Josselin Beaumont
ジャン・ポール・ベルモンド主演の作品は、『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』に続いて3作目。アクション映画は初。
ジャン・ポール・ベルモンドとモリコーネが大活躍のニューシネマ。「国家に裏切られた男が、復讐のために帰ってきた」というストーリーや空気感は70年代っぽいが、魅力的なアクションスターが鉄拳制裁を下し、捨て台詞を吐く感じは80年代っぽい。
マックイーンの『華麗なる賭け』のような、スター映画ならではの洒落たオープニング。哀愁たっぷりなモリコーネの美しい音楽。エッフェル塔バックにパリ市内で繰り広げられる本格カーアクション。『冒険者たち』を想わせる印象深いラストカット。
フランスのアクションスター、ジャン・ポール・ベルモンド。とても男臭いが、スマートさもある。ボンドやルパンのように、余裕たっぷりで粋で愉快な男。日焼けした肌に、白い歯が良く似合う。そして、よく笑う。
拳銃や狙撃銃に存在感がある。本物なのかどうか素人目には分からなかったが、ひと目で恐怖を覚えた。
女エージェントが美女を手荒く尋問するという珍しいシーンがあった。
「黒ん坊。」
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