ハガネ

クロニクルのハガネのネタバレレビュー・内容・結末

クロニクル(2012年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「たまむすび」町山さんコラムを聞いて観た。
序盤の惨めな学園生活から能力を手にして一変。それでも童貞喪失のタイミングでゲロを吐いたり上手くいかないアンドリュー。酷い家庭環境。暗黒面へ堕ちる過程は説得力あり。
とはいえ、暴走するきっかけとなる金を工面する方法とか能力を使ってもう少し上手くできんかったのかとも。虐められていた不良への復讐を兼ねての強盗はまだ分かるけど、ガソリンスタンドに行く必要は無かっただろうに。直接夜に薬局に忍び込んで母ちゃんの薬を掻っ払ってくれば良かったじゃん。まあアンドリューの駄目さ、不器用さの象徴として見れなくもないかも。調子に乗ってマットにルールを作られた時と同じで。
スマホや監視カメラで映し出される超能力シーンはリアルに感じた。終盤の暴走の怒涛の展開は圧倒的。やや飛行時の挙動に違和感があったような気もするけど能力の暴走でフラフラしてるとも取れるかも。
病院から出てきたアンドリューの格好や力解放でビルのガラスバリーンとか完全にAKIRAリスペクトを感じるのも好感。ただ、字幕が「俺に指図するな」だったのは残念。そこは絶対に「俺に命令するな!」でしょ。勝手に「うるせえ!」も前に付けたってOKだ。多分。
あと関係ないけど学校の人気者の黒人で政治家志望のスティーヴはオバマ以降な感じで現代的。母ちゃんの薬代もオバマケアがあれば。いちいちスマホを弄ってるのはどこの先進国でも似たようなもんなんだなあ。
(2013年11月5日 シネマカリテ)
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