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her/世界でひとつの彼女の35DH1のレビュー・感想・評価

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)
4.5
#030-2014
スパイク・ジョーンズ監督久々の長編は、コンピューターのOS(オペレーティング・システム)の女性の声に恋をしてしまった、一人の男のちょっと変わった恋愛劇。そう遠く無い未來に現実で起こりそうな内容なだけに、リアルな感じがひしひしと伝わってきますよ。もしかしたら5年後辺りの世界では?なんて思ったりもしちゃいましたが、日本で言う秋葉原色は薄く、むしろ渋谷とか新宿なんかで横を歩いてる人のお話なのかも?
とにかく、昨年のポール・トーマス・アンダーソン監督の『ザ・マスター』でも素晴らしい演技を披露していたホアキン・フェニックスの、殆ど一人芝居的な演技力は素晴らしいの一言。本当、OSがすぐ傍にいるような錯覚(現実感)を起こしてしまう程。淡い色彩の映像は、もしかしてこれは仮想現実の話なの?とも思ってしまう。そしてその映像が現実味を帯びて来た時、主人公は本当(リアル)の世界を自分の目で見る(向き合う)事が出来るのかも?果たして、現実でも2次元でも無いオーグメンテッド・リアリティ(拡張現実)でも恋愛は成り立つのか?ここで描かれている事は、ほんの数年先の世界では現実に起こっていても可笑しくは無い、ちょっと切ない御伽噺なのかも?それは、シリコン・ヴァレーでAIが、「ハハハッ」って笑った時にこそ本当に始まるのかも…
個人的には、ルーニー・マーラと、『Dr・ハウス』のハドリ先生役を演じてたオリヴィア・ワイルドと言う、お気に入りの女優さんが二人も出ていたのは嬉しかった。そしてOSの声を演じたスカーレット・ヨハンソン、目茶声がステキですよ(^^)

http://her.asmik-ace.co.jp/
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