T太郎

ポンペイのT太郎のレビュー・感想・評価

ポンペイ(2014年製作の映画)
3.6
948
アクション スペクタクル パニック映画だ。
古代ローマ版「タイタニック」といった趣である。

西暦79年、ベスビオ火山の大噴火によって、ポンペイの町が一日にして壊滅した。
その史実を基にした恋愛映画とも言えるのだ。

ストーリー運びや設定は、実に「タイタニック」を彷彿とさせる物がある。
一体どういう事なのか。

説明しよう。

主人公はケルト人奴隷で剣闘士のマイロだ。
彼がポンペイ領主の娘と恋に落ちるのだ。
身分違いの恋。
そう、まさにジャックとローズである。

更に、恋のライバルというか敵役の存在だ。
二人の恋路を邪魔する憎たらしい奴である。
キーファー・サザーランドが演じている。

パニック映画と恋愛映画の融合というところも似ているし、厄災の始まりから徐々に規模が大きくなっていき、最後の大スペクタクルに至る感じもそうだ。

上映時間が短いので全般的に薄味ではあるが、実に「タイタニック」風味の香る作品なのである。

ただ、奴隷とお嬢様がそう頻繁に会えるはずもなく、二人の感情があそこまで高まった理由が分かりにくい。

まあ、その分アクションに時間を割いていて見応えありだ。
主人公は剣闘士なのだ。
戦いの場面は多い。

私がベスビオ火山とポンペイの悲劇を知ったのは、敬愛する島田荘司氏のミステリー小説からだ。

私はミステリー小説が殊の外大好きなのだ。
中でも島田荘司先生は三度の飯の次の次くらいに好きなのである。

あれは忘れもしない、10年前・・15年・・いや、20年前か・・・知らん。
秋の夜長に・・いや真夏か・・真冬か、真春か・・・に私はあるミステリー小説を読んでいたのだ。

そう、あれは忘れもしない、「水晶のピラミッド」・・いや「アトポス」・・「眩暈」・・知らん、もしかしたら島田荘司ですらないかもしれない。
なんせ、そのミステリー小説で初めて知ったのである。
懐かしい思い出だ。

島田荘司先生、ありがとうございます。
T太郎

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