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100歳の華麗なる冒険の一人旅のレビュー・感想・評価

100歳の華麗なる冒険(2013年製作の映画)
4.0
フェリックス・ハーングレン監督作。

スウェーデン人作家:ヨナス・ヨナソンによる2009年発表のベストセラー小説「窓から逃げた100歳老人」を本国スウェーデンで映画化したものです。

100歳の誕生日に老人ホームから逃げ出したお爺ちゃん:アランが、たまたまギャングの大金入りのスーツケースを手に入れてしまったことから、ひょんなことで出逢った仲間を道連れにして警察&ギャング双方に追われていく様子を、爆破の専門家として生き抜いてきた主人公の波乱万丈の人生を回想ながら描いていくシルバーコメディとなっています。

ギャングに執拗に追跡されるサスペンス&お爺ちゃんの逃亡ロードムービーが展開される現在と、早くに両親を亡くし孤児となった主人公の過去を交互に映し出していく作劇となっていて、スペイン内戦でのフランコ将軍との交流、二次大戦時における核開発への関与、ソ連の指導者スターリンとの関わり―と爆破の専門家として激動の20世紀を生き抜いてきた主人公の数奇な人生がユーモラスに紐解かれていきます。

図らずも数々の歴史の現場に立ち会い、タフに生き抜いてきた主人公の“恐いもの知らず”な爺さん感覚と生きるパワーに溢れたシルバーコメディです。
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