ゴッホ 真実の手紙のkanegon69のレビュー・感想・評価

ゴッホを描いた映画はいくつかありますが、これはドキュメンタリー仕立てになっており、実際のゴッホの手紙からセリフが構成されています。その時の実際のセリフとまるでゴッホが言っているかのようにカメラに向かって訴え続ける演技。ベネディクト・カンバーバッチのゴッホはとてもよかったですね。ゴッホの心の中に住む闇、どうすることもできない苛立ち、諦め、でも絵にかける情熱、テオとの繋がりを最後の頼みの綱にしている心情がとても伝わってきました。ドキュメンタリーであるため、盛り上がりや演出がほとんどなく淡々としたイメージだからか、余計にゴッホの心の孤独感・やるせなさが伝わってきたような気がします。