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イノセント15のamuのレビュー・感想・評価

イノセント15(2015年製作の映画)
2.0
15歳って、たくさんのジレンマに苛まれる苦しい時期だと思う。子供のフリも出来るけど心はもう大人で、意思があるのにどうしようもなく無力で、大人(親)に頼るしか生きる術がない。夜の街に放り出されたら、眠るところさえ無い。

虐待する親が登場する作品は幾つか観てきたけど、作風もあってこれはかなりヘビー。酷いなぁを超えて、殺意抱くわ。乱れた母親ってほんと嫌ですね、、、嫌だとかいうレベルじゃないんですけど、憎々しすぎて10周まわってシンプルに「嫌だ」になってしまった。大人の知恵を使って全力で少女を守り、母親と母親彼氏を刑務所送りにしたい。

小学生か中学生頃に読んだ少しお姉さん世代向けの漫画に、こういった虐待を母親から受け、また美人であったために母親の彼氏に無理強いされるという小学生でそんな漫画読むなよって内容のものを目にしてしまった経験があるのですが、その衝撃が大きくて、この手の屑母親が登場する話を見る度にその漫画を思い出してしまう。映像はより生々しく、憎しみが芽生えるな、。

父親がゲイのパターンも、15歳にはきつかろう。これが完全に大人で、しかもこのご時世であれば、ゲイというかバイってやつで、カズレーザーみたいな感じかあ、、とか、人それぞれ、親だろうが人間だもの、みつを。といった具合に理解する心のスペースもあった可能性もあるが、なんたってテーマは純潔無垢な15歳、一番悩み多き年頃、悩む必要無くても悩んじゃう時期にこんなキャパオーバーな案件持ち込まれたらわけもわからず走り出したくもなるわな。わかるよ。だけど、バットで殴ったらそれは犯罪です。

公開当時テアトル新宿で異例のロングランになったんでしたっけ、これ。自主映画的な雰囲気で、主演の二人、また脇の役者さんも無名な人多くて、ストーリーや画がしっかりしていないとかなり退屈になってしまうものを、まぁまぁ退屈のギリで収めた感。ちょっと、間合い魅せするには男の子が弱かったかも。

小川紗良ちゃん良きですね。
彼女の監督作品も気になります。
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