｢公共の安全なんて誰にも守れねぇ。マジで安全なんて社会にしようと思ったらな、産婦人科医になるしかねぇよ。産まれてくるガキ皆殺しにするんだ。誰も生まれてこなきゃ安全だろ｣
これ実話とかさすがに怖すぎるな。。稲葉事件、ヤバすぎ。稲葉圭昭以外誰も捕まってないの意味不明。やっぱ組織ってのは腐敗してるもんだね。というか警察が正義だとも思ってないけど。
孤狼の血は、役所広司のワンマン映画だったけど、本作は綾野剛のワンマンという感じじゃなくそれぞれの色が強く出てたからよりグッド。YOUNG DAISとデニス植野の完全に顔だけで選ばれた感がおもろい。TKO木下は、ホントに悪いやつでしたね。
｢シートベルトするデカがどこにいんだよ！｣
柔道が強いだけの諸星が、徐々に酒や女や金に溺れていく様が凄まじいほど見事に描かれていた。早々の綾野剛の染まり具合には笑った。やっぱ演技力高いよなぁ〜。もはやただのヤクザだし…。警察とは思えなかったし、白石和彌節が炸裂してた。後半から漂い出す不穏な空気もすんばらしい。ホントに好き、マジでこういう映画を撮りたすぎる！話の面白さでいえば、白石和彌の作品ではこの映画が個人的にはナンバー1。ただ、作品の好き度だけでいえば孤狼の血が圧倒的にナンバー1、って感じです。
｢関東に出回る分には…いいか｣
基本的にヤクザなんかとつるんだら、終わる。ましてやシャブに手を出して、金使いも荒くなりゃ、そりゃ誰でも破滅の道へ向かうよ。。手柄のために手段を選ばないっていう理屈も分かるけど、心を許したらダメだね。いつ切ってもいいくらいの心構えじゃなきゃ。情は介入したらダメだよ。油断しすぎ、過信しすぎ。結局自身の力と立場を実力以上に思い込んじゃうと破滅する。毎度のパターンすね。成り上がって横暴になってからの転落ストーリー、大好物です。たまらんね。ミイラ取りがミイラになっちゃぁ、おしまいよ。
でも、こういう奴らはそれが出来ないから人間臭くていいんだよな〜。やっぱり人間臭さってのはどのストーリーにも不可欠な要素だなって。
｢記念写真撮れ｣とか、曲調といい描写がシリアスすぎず、適度にコミカルに描かれているのでそこまで暗くなりすぎてなかったのもなお良し！
欲を言うなら、ピエール瀧をもっと見たかった。あそこまでハマる役者は中々いないよ。
