T太郎

デッド・オア・リベンジのT太郎のレビュー・感想・評価

デッド・オア・リベンジ(2015年製作の映画)
3.8
889
ジョージア映画らしい。

この手の作品の常で評価は高くないかもだが、私はとても面白かった。

胸糞映画である。
なかなかの胸糞具合だ。

初めて観たジョージア映画がこれでいいのか。
なんだか逆にジョージア国民の皆さんに申し訳ない。
ジョージアは私の第二の故郷なのだ。
(行った事ないし、知り合いもいないし、縁もゆかりもないけど)

アメリカ人の若者たちが、ジョージアの山岳地帯でキャンプをする場面から物語は始まる。

アリシア、クリス、ダニエルの3人である。

アリシアとダニエルは恋人同士だ。
今風に言えばカップル、昔風に言えばアベックだ。
(・・だから?)

クリスはダニエルの親友なのだが、アリシアと関係を持ってしまったりなんかしたらしいのだ。

酔った勢いやったんかな。
事情はよくわからないが、二人はやっちまってしまったのである。

物語前半の舞台は、かつてロシアが侵攻してきた際に戦場になったという原っぱだ。
そこが地雷原であったという説明もなされる。

・・・いや、そんな所にキャンプ張るか?

そこでクリスが踏んでしまうのだ。
韻ではない。
地雷を、だ。

一体何たることか!
彼は1ミリも動けない状況に陥ってしまったのだ。

なんやかんやあって、現場にはクリスとアリシアの二人が残される。
ダニエルの事は気にしないでいただきたい。
なんせ、クリスとアリシアだけが残されるのである。

そこにイリアという現地の男が現れる。
ひげ面の中年男性だ。

だが、この男が全くもって見下げ果てた卑劣漢だったのである。

クリスが動けない事を利用して、アリシアに対して陵辱の限りを尽くすのだ。

「えっ、それの何がオモロイの?」
というような訳分からん要求をアリシアに課して、一人悦に入るド変態男なのである。

挙げ句の果てに・・

ここまでが前半だ。

ふ~、やれやれだぜ。
まだ前半か。

後半はクリスのイリアに対する復讐劇だ。

意外や意外。
実生活でのイリアは美しい妻と可愛らしい娘を持つ、良き夫良き父親なのだ。

しかし、クリスは復讐の鬼と化している。
イリアの妻、娘を(犬も)巻き込んでの復讐劇を繰り広げていくのだ。

ラストシーンは非常に衝撃的だ。
さすがの私も驚いた。
ついでにクリスも驚いていた。

因果応報と言うにはあまりにも悲劇的なラストに、私はしばし言葉を失ってしまったのである。
ついでにクリスも言葉を失ってしまったのである。

そんな物語だ。

この作品に対して真っ当な道徳観を基準にして論評するのは、いささか的外れだと言えるだろう。

確かにクリスの行動は常軌を逸しているが、これは胸糞映画だ。
そこを楽しむべき映画なのである。
(個人の意見)

だが、まだまだ私はへっちゃらだ。
更なる胸糞映画をお待ちしている。

今回の教訓
親友の彼女に横恋慕するのは危険。
T太郎

T太郎