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冷たい熱帯魚のASAのレビュー・感想・評価

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)
3.9
軽いノリで観はじめたらどっぷりハマってしまった。でんでんの変貌ぶりはマジで怖かった。なんかちょっと胡散臭いオジサンが徐々に正体を露わにしてくる流れが秀逸だった。本性を見せて58人殺しの告白をしたあたりからは、ホラーというよりはもはやコメディに映った。ニコニコで臓器を紹介しながら解体するシーンや、「骨と肉を分けるのが大事なんだよ!」という、ラーメン屋の店主みたいなセリフには笑いを禁じ得ない。頭のネジが2.3本どころではないほどぶっ飛んでいて、一挙手一投足を逃すまいと食い入って観た。でんでんもすごいが、キャスティングにも拍手喝采。
主人公の吹越満も最終的には覚醒。ジェットコースター並みのラストの急展開には脳汁の大量分泌を感じた。吹っ切れた表情は清々しくて心地よさがあった。
ウルトラバイオレンスな作品だが、行きすぎた描写のおかげで個人的には怖さは最初だけ。その後はずっとニコニコで鑑賞した。初・園子温だった。他の作品も観なければ
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