ミシェル・シモンの太々しさが滑稽さの中に人間の業をのぞかせる。怪演だけどぎりぎりチャームがある。
その強引さに引き込んでいくような切り返しのリズム。
露悪的な後半に面くらいつつ、ラストは奇妙な多幸感…
ブラック・ユーモアの味つけがふんだんに塗されてはいるが、しかしその実、長年社会の中で信じこまれてきた倫理観、人が人を裁くとき稀に表層してしまう危うさを、考え直させりもする。
サッシャ・ギトリの演出…
すごい!面白い!
数本観たギトリ作品は1930年代で、この1950年代の作品はかなり熟れてきているというか、構成といい脚本といい痛烈な巧みさを感じる。またミシェル・シモンの当て書きかというくらい彼の…
『知られざるサッシャ・ギトリの世界へ』
ミッシェル・シモンの独房にいたニャンコは『アタラント号』オマージュだろうか。
冒頭恒例のギトリ自身によるキャスト、スタッフ紹介を忘れてしまうくらいミッシェル・…
このレビューはネタバレを含みます