ポンポコ

エンド・オブ・トンネルのポンポコのネタバレレビュー・内容・結末

エンド・オブ・トンネル(2016年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

ストーリー

事故で妻と小さな娘を亡くし、車椅子生活となった男性ホアキン。
ペットの老犬との二人暮らしでは持て余すほどの大きな家に住んでいます。

老犬は歳でほとんど寝たきりです。
医師からも安楽死を勧められています。
ホアキンは悩みながらも老犬のおやつであるクッキーに安楽死用の薬を注射していくのでした。

作業にひと段落がついたところで家のチャイムがなります。
やってきたのは若い女性と小さな娘です。
どうやらホアキンが募集していたルームシェアの広告を見たようです。

部屋を一通り見た女性はホアキンの判断を待たず住むことを決めるのでした。

最初は派手でダンサーをしている女性を厄介に思っていたホアキンですが共に生活する中で心を開いていきます。

そんな折、家の地下室で機械をいじっていたホアキンの耳に人の話し声が聞こえてきます。
聞き耳を立ててみるとどうやら強盗団が地下室の横の空間に隠れ家を作って銀行強盗を計画しているようです。

強盗団の計画としては隠れ家から銀行の貸金庫まで穴を掘り進めるようです。

ルームシェアの女性のおかげで活力が湧いているホアキンは強盗団から金を奪い、その金で人生を再スタートしようと考えます。

強盗団の計画は順調に進んでおり、銀行までの地下通路も完成が近づきます。
さらに強盗団には警察上層部のグットマンという人間がバックについていることも知ります。

計画当日、強盗団が作戦を開始する前に横穴を掘り貸金庫へ向かったホアキンはまんまと大金を手にすることに成功します。
しかし、地下通路の途中にあった下水管が破裂するトラブルにより地下通路はおろか周囲一帯が浸水してしまいます。

作戦が失敗した強盗団とグットマンは原因からホアキンが怪しいと考えます。
家にやってきた強盗団たちはホアキンを追い詰めますが彼の機転により仲間割れを始め自滅するのでした。
残ったグットマンは全てを揉み消す代わりに盗んだ金を渡すように脅してきます。

死人も多数出てしまい従う他ないホアキンは札束を彼に渡すのでした。
勝ち誇ったグットマンは机にあるクッキーを頬張りながら立ち去っていくのでした。
物語冒頭で安楽死用の薬を注射したクッキーです。

お金は結局手に入りませんでしたが平穏を取り戻したホアキンは女性との新しい生活を始めるのでした。


感想
全く聞いたことのない映画でしたが起承転結がしっかりしており、要所要所ではハラハラするような山場が盛り込まれており最後までどうなるのかとドキドキしながら視聴できました。

主人公が下半身不随ということもあり、行動には常にハンデが伴います。
それが物語にスリルや緊張感を生み出しており上手い設定だと思いました。
普通の人なら楽に乗り切れる場面でも苦戦するので早く早くとこっちも必死になります。

悪人は皆倒されて綺麗にハッピーエンドを迎えるので気持ちよくみることもできました。
まあ、強盗からとはいえ、盗みを行う主人公は悪人じゃないのかと問われると沈黙するしかないのですが、、
決して勧善懲悪物ではないのですがある種のカタルシスのようなものは間違いなく感じれるのでは無いでしょうか。