一人旅

(r)adius ラディウスの一人旅のレビュー・感想・評価

(r)adius ラディウス(2017年製作の映画)
3.0
キャロライン・ラブレシュ&スティーヴ・レナード監督作。

カナダで制作された低予算SFスリラーの異色作で、自分に近づく人間が突然死を遂げてしまう男と女の逃避のゆくえを描きます。

交通事故で記憶を失った状態で目覚めた男:リアムは、自分に近づく者が次々と突然死を遂げることに気づき狼狽える中、自分と同じく事故で記憶を失った女:ジェーンだけは死なないことを知ったリアムは彼女と行動を共にしてこの不可解な謎を解明しようと奔走するが…という突飛なシチュエーションで突っ走ったSFスリラーとなっています。

自分の半径15m以内の人間が死ぬという異常事態に見舞われた男と彼と行動を共にする一人の女の逃避と真相究明の奔走劇を、断片的な記憶のフラッシュバックと共にスリリングに映し出したカナダ産シチュエーションスリラーで、先読みを許さない二転三転の展開と主人公の男を巡る衝撃の真相が意外性のある着地点となっています。ただ、劇中最大の謎である周りの人間が突然死を遂げる理由については説明不足で消化不良感を否めない“放置系SF”でもありますので、純粋にシチュエーションSF物としての不可思議世界に浸かりたい人にお勧めの作品です。
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