【天才キム・ギドクの不愉快な傑作】
キム・ギドクは「天才と○○は紙一重」の人である。
人間の極限を追求する映画人とも言える。
しかし、そのためにと言うべきか、彼はセクハラで韓国映画界から追放され…
格差社会の構図を一隻の船に凝縮し、弱肉強食のグロテスクさを描いたファンタジックなのに一抹のリアルさも感じる作品。
極限状況に置かれることで次々と人間性を失っていく者が続出し、食欲や性欲という本能的…
このレビューはネタバレを含みます
舞台設定は一見ファンタジーかと思えるようなものであり、韓国語と日本語が相互に飛び交う状況でありながら特に通訳を介す事なく強引に話が進んで行くので、乱暴な作品なのかと思いきや、実際は社会の縮図そのもの…
>>続きを読む直接人肉を食らうか、人肉の上に生えた草を食べるか、いずれにしてもそれが人間が生きていくということ。
鳥が卵を産むのを待つことがいったい何を意味しているのかはよくわからなかった。理性を獲得すること?
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もう衝撃でしかない。この監督の作品にはいつも驚かされるが、これは特別。でも、これまででいちばん面白いかもしれない。『パラサイト 半地下の家族』の語る哲学が凡庸にも見える。
艦船による1週間の船上旅…
このレビューはネタバレを含みます
終始宗教ぽい雰囲気は苦手だが、今作に、出てくるヤツが分かりやすくクズで糞みたいな心情や本能のみの行動に引き込まれた。
序盤の部屋と飯に難癖つけるあたりはいちいち細かい平民に違和感。
飢餓によるパニッ…
場所と時間を失った戦艦は生きる世界の全てであり、食糧危機に陥った独裁国家と言ってもよいだろう。人間の欲求が何一つ十分に与えられなかったとしたら?理性から消滅し、生きることが目的の全てであり、分身以外…
>>続きを読む競争社会な...
ちょっとしたドジにイラッとしちゃうね
豊に見えるけど、チャンスがあまり無い社会。 いろいろ考えさせられる映画だった。
ふとした狂気が1番怖い。
暗喩的な構図をうまく使ったいろいろ…
結果として現在をしっかりと捉えている映画でメチャクチャ面白かったな。
政治家がその権力を間違って行使するその姿や行いはこの国の最高責任者と重なり合うかのようでもあったし、あの胸糞悪さを徹底的に描き切…
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