ぷかしりまる

映画おしりたんてい カレーなる じけんのぷかしりまるのレビュー・感想・評価

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私はおしりという言葉のキュートな響き、かつ生々しさを感じさせないおしりキャラ(おしりに関連するキャラクター)が好き。中でもその条件を満たすベストおしりキャラはおしりかじり虫。設定と歌声がすっとぼけていてチャーミングだ。そして生命維持のためやむなく都会の苦いおしりをかじったことで体調を崩し、修行に励むようになるのだが、健気で応援したくなる。

そして現在主流のおしりキャラはこのおしりたんていと言える。しかし事件を解決する際にオナラをこくという下品な設定ゆえ私はアンチおしりたんていを自負していた。
しかしこの作品を見ることで考えは変わった。想像していた以上におしりたんていは素晴らしかった。なぜなら彼は上品かつ正義感に満ち溢れ、悪党を言葉で諭した末、どうにもならない時の最終手段として悪党におならをひっかけていたのだから。そこにはおでんくんのジャガー(おでんくんに意地悪で屁をひっかけるじゃかいも。絶対美味しいわけがない。許さない)のような悪意はない。悪を懲らしめる正しさとしてのおならがこのおしりキャラが支持される理由なのだろう。ただ肛門からカレーを食べていて気色が悪かった。やっぱり無理かもしれない。
またおしりたんていのライバルである怪盗Uは完全に💩モチーフなのに、薔薇の柄のマントを羽織り、怪人二十面相のように予告状を出してから犯行に及び(美学があり)、綺麗なスプーンで美味しい料理を食べようとするなど絶妙な品の良さがあった。ただ窃盗犯のくせに憎めないキャラとして描かれていて、単なる善悪の二元論的な考えに対する疑問のように感じた。