眼鏡の錬金術師

映画ドラえもん のび太の新恐竜の眼鏡の錬金術師のネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

旧ドラえもんの1作目のび太の恐竜、新体制ドラえもんの26作目のび太の恐竜2006、そして本作がシリーズ40作目となるのび太の新恐竜となり、恐竜ものの3本目となる。

恐竜が生まれるまでの展開は過去作と同じだが、今回はピースケではなく、キューとミューという双子の恐竜を育てることに。好奇心旺盛で活発なミューと、どんくさいキューの対比を見せつつ、のび太の飼い主としての親心を描く。手のかかる子の方がかわいいのかもね。

しかし、でかくなりすぎたキューとミューを現代で育てるのに限界を迎え、白亜紀へキューとミューの仲間を探しに行く展開へ。キューと同じ足跡を追って冒険する一行。それぞれ友チョコで恐竜を使役して進む。
そしてついにキューとミューの仲間たちの住む島にたどり着く。しかし飛べないキューは仲間から排除され、のび太と特訓を通して、いがみ合ったり仲直りしたり。
突然の隕石と絶滅の危機に、キューたちを助けんとするのび太。タイムパトロールが介入してくるが、何故かのび太だけは特別で、救うことを認めてもらえる。
最後は熱い演出で恐竜を救い、感動の別れエンド。

作画はいつも以上に凝っててすごい。めっちゃ動く。
キューとミューがデフォルメされとるのに、他の恐竜はCGでかなりリアルなデザインと動きなのがちょっと違和感あるけど、子どもたちへの教材としてはこのくらいリアリティを持って描いた方が良いのかも知れない。
背景美術も素敵で、白亜紀のスケール感やワクワクが表現されてた。
ピースケの友情出演もあったのは旧作ファンにも嬉しいね。

全体的には教科書的な作りで悪くはない。ただ展開がやや唐突なのと、後半の脚本は少し好みとは違うかな。無理にキューといがみ合わせたり、分かりやすい感動の押し売りが続いて、これも子どもにはいいかもしれないけど、大人はその辺が透けて見えちゃうかなと。
中盤までの冒険感はすごく良かったと思う。過去作と展開は似てるので、ドラえもんウォッチャーからしたらちよっと食傷気味ではあるがね。
結局周囲よりも劣っているキューは周囲と同じく飛べるようになるわけだけど、別に飛べなくてもいいんだよっていう答えのほうが好きかな。

一瞬出てくる首長どらえもんがおもしろかったな。