ハヤシ

KCIA 南山の部長たちのハヤシのレビュー・感想・評価

KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)
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韓国の政治映画は本当にすごいな〜と思うんですが、これも例に漏れず重くて最高です。題材となっている暗殺事件から約45年が経っているとはいえここまで真っ向からそれを取り上げられるというのも、韓国政治のクリーンとは言い難さとか目まぐるしさとかの成せる技かな〜。近年になってもまあ頻繁に本人や近親者が逮捕されているし、大統領が変わるたびに日韓の関係性が変化するし…

「〇〇(問題の人物)はどうすれば良い?」「君のそばには私がいる」「好きなようにしろ」の三言で邪魔な人物を(会話相手の手で)どんどん消させ、挙句の果てにはあなたが勝手にやったんでしょ〜?知〜らない!するパク大統領、性格おしまいのお嬢様で怖すぎました。

最後までキム部長の動機が明確に明かされることはなかったのが生々しい。過去革命のときに志したのと変わらず民主主義への忠義であるのか、友人を犠牲にしたにも関わらず自らが切り捨てられそうであることへの絶望であるのか。

特に必要ないところでちょくちょく割り込んでくるチョン将軍(ドゥファンだけどドゥファンじゃない)のシーンの真意が最後に分かってウワとなった。怖ぇよ本当に。

原作者いわくこの映画は原作に忠実に作られたというわけではないとのことなので、原作も読んでみたい。
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