アレン監督お得意ジャンルの一つ。
バック・ステージ物です。
念願叶って、ようやく自分の戯曲がブロードウェイの舞台にかかることになった劇作家のデヴィッド。
今まではスポンサー探しに苦労していたが、マフィアのボスが偶然にもスポンサーとなり、夢が実現したのだ。
ただし、ボスの愛人を主要な役で出演させろとの条件付き。
ろくにセリフも言えない彼女を渋々使うことになる。
もう一つ厄介なのが、ボスが彼女につけた用心棒チチ。
事あるごとに脚本に口を出し、物語を変えろと要求してくる。
他に集まったメンバーも、一癖ある連中ばかり。
どんどん変わっていく脚本に、デヴィットは憤慨し、バック・ステージではややこしい色恋沙汰が・・・
相変わらず個性あふれる人物を、キッチリと書き分けるアレン監督の手腕はお見事。
「スタンド・バイ・ミー」の監督、ロブ・ライナーが端役で出演したりしています。
ラスト近くでは、ウディ自身の傑作「ハンナとその姉妹」の印象的なセリフ
「私、妊娠したの」が、楽屋落ち的に使われています。
元大女優役のダイアン・ウィーストが、「ハンナとその姉妹」に続いて、アレン作品で、アカデミー助演女優賞を受賞。
ちょっぴり嬉しくなるラストシーンもお気に入りです。
未見の方はどうぞオススメします。