福福吉吉

ビルド・ア・ガールの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ビルド・ア・ガール(2019年製作の映画)
3.5
◆あらすじ◆
ジョアンナは孤独で冴えない日常に悶々としていた。彼女はある日、ロック音楽雑誌の記者募集に応募して見事に採用される。より大きな変化を求めた彼女は「ビリー・ワイルド」としてキャリアを積んでいく中で、多くのバンドの音楽を貶めて収入を得るようになる。

◆感想◆
ストーリーのテンポは良く、女子高生のジョアンナが日常を変えるべく音楽記者として名前を上げていくの中で、自身の在り方に悩み、家族と衝突していく姿をコミカルに描いており、ジョアンナのキャラクターの濃さが魅力的な作品となっています。

主人公のジョアンナ(ビーニー・フェルドスタイン)は友人もおらず一人図書館で日々を過ごす冴えない女子高生ですが、卑屈さが無くて明るいキャラクターに好感が持てました。しかし、ロック音楽雑誌に記者として採用され、ビリー・ワイルドに変わると途端にどぎついキャラクターに変わり、家族にも自身の収入で家計を支えていることを鼻にかける嫌な感じになりました。しかし、その行動力のパワフルさに見惚れて最後まで気持ちを持っていかれました。

ロック音楽雑誌の記者の連中が本当に最低で、ジョアンナを持ち上げる一方、陰口を叩いてジョアンナを下に見ていて、気分が悪くなりました。誰一人としてジョアンナを支える人物がいないブラックな職場で辞めるべきだと思いました。

ラストはジョアンナがとてもかわいく見えて仕方がなかったです。とても良い終わり方で気持ちがほっこりしました。

失敗したら最初からやり直す。簡単だけどなかなかできない。それをジョアンナはしっかり自身の失敗の後始末を自分でつけて前進んだ姿に敬服しました。良い作品でした。

鑑賞日:2024年3月21日
鑑賞方法:CS ムービープラス
(録画日:2023年5月15日)
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