ちむら

カラミティのちむらのネタバレレビュー・内容・結末

カラミティ(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

映像

引きの構図、レイアウト、配色がとても美しかった。多彩色なのにまとまっていて、少し彩度の高い差し色が映えていた。特に馬に乗って雲が目の前に広がるシーンが美しかった。


お話(個人的な感想)

ジェーンが本当におてんば。命がかかっている旅なのに集団行動を乱しまくっててハラハラした。そのため、ジェーン以外のキャラクターたちにも感情移入できた。ジェーンが良い子だったり、正義があるわけではなく、ただ好奇心で、全力で目の前のことにぶつかっていく中で自分が気持ちよくいられること、自分らしくいられることを見つけていく話だと思った。だから、それを皆に認められないシーンは胸にくる。どのキャラも「悪役」みたいなものはおらず、一人一人それぞれの事情と特性でぶつかり合ってドタバタ劇が繰り広げられるこのバランスが好きだった。

ジェーンのおてんばっぷりはほんと目に余るものがあったが、それでも応援したくなる愛おしさがある。彼女は能力を勝ち取り、盗まれたものを持って帰ってきたからみんなに受け入れられたのではなく、誤解が解け、彼女の生き様や彼女らしさも受け入れてもらえたのだと思う。

私も彼女のことが好きになった。それは自分にとっても救いに感じた。
ちむら

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