はる

映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコのはるのレビュー・感想・評価

3.7
悩みじゃない、夢なんだ



すみっコのみんなには悩みがあります。自分が分からない、みつからない。お母さんと暮らせない。食べ残された。それら悩みがあるから、すみっコの皆はすみっこで暮らしてるわけで、悩みこそがみんなの違い個性であり魅力である。

とんかつがもし誰かに食べられたら。。。ぺんぎん? が自分の正体を思い出したら。。。それはすみっコぐらしの終わりで、それゆえにXdayはこない。すみっコの願いは半永久的に叶いません。

でもこの作品はそんな皆が抱える悩みは、夢だといいます。夢だと思うだけで、素敵なことが起こる予感がするんです。掴めず涙が溢れるだけではない未来が訪れる、そんな予感が。

誰にだって悩みってあると思う。私だって、悩みは尽きない。でも悲しみしかない出来事が起こったとして、いくつもの趣味を持ち多くの視点をとおして眺めれば、悲哀以外の豊かな色を見つけられるのではないかと。
つまらない繰り返しの毎日も、ユーモアを持てば、楽しく鮮やかで新しい日々になるのではないかと。


そう考えて生きてたら、気付いたら周囲の人には多趣味で面白くて、悩みのなさそうな人と言われるようになった。夢を叶えるために動く、その原動力が、その結果が、個性となり生きた道を作るのだと。私がこういう生き方を選んだこと、間違ってなかったんだな。そう思えただけで、この作品を観て良かったな、すみっコぐらしに出会えて救われたなと感じました。

あと、やっぱり井ノ原くんと本上さんのナレーションの掛け合いが、楽しくて優しくてあたたかくて。いつか未来のすみっコぐらしの映画で、また2人のナレーション聞きたいなあ。これも私の新しい夢です。もちろん、叶う方の夢です!夢があるから人生は輝く、ですね。


本作エンディングに1作目を観た人にしか分からない仕掛けがあります。是非本作を鑑賞する際は、公開順にご覧ください。
はる

はる