ボギーパパ

鬼平犯科帳 血闘のボギーパパのレビュー・感想・評価

鬼平犯科帳 血闘(2024年製作の映画)
4.0
劇場2024-41 丸P

私にとっては中村吉右衛門のイメージが今だ強く残る今日この頃、その甥・松本幸四郎が鬼平を、その子・市川染五郎が長谷川銕三郎を演じる本作

もはや伝統芸能の領域にまで達したと思われる池波作品ワールドも、役者の伝承が必定となってきたわけで、歌舞伎同様この役者の鬼平を観ようという楽しみができたというもの!しかも本作に於いては血脈流々であり、面影も重なり厚みが出てきたのではないか(^^)

既に梅安シリーズはさまざまな梅安が居るし、鬼平もさまざまなキャストがやっている事実はあるが、この血脈は格別なものさね、、、

期待に違わず、鬼平・幸四郎の熱演!その若き日の銕三郎・染五郎のフレッシュな魅力は素晴らしい。特に染五郎のこの力量ならばスピンオフも数本行けるのではないか?とも思うほど、、、
さすがの一族としか言いようがない。
もうめっちゃ楽しみにしていたし、めっちゃ楽しかった!

本作『血闘』文春文庫では第4巻収載とのこと、、、勿論既読だが細かいところは覚えていない。
しかし概ねの筋は把握しているため、細かいところに目がいってしまう。 

おまさも梶芽衣子のイメージが強すぎて、、
そのおまさ、身バレし網切一味に徹底的に嬲られた設定と記憶していたが、ドラマならいざ知らず映画なのだから思い切った演出にしてほしかった。回復も早すぎるし美しすぎるのは興醒めでもあった。

相模の彦十も先先代・江戸家猫八の、、、
とはいえ火野正平は良いなぁ〜
このメイクがすごい!彦十の若造りメイクは秀逸。

そしてチャンバラシーン!
そりゃ天下の松本幸四郎!殺陣は完璧だが
血煙、血糊、がやや甘かぁないかぃ?

と文句もあれば、グッドポイントもあり。

しかし梅安2のポストクレジットで行われた池波ユニバースを期待させる展開はどこに行ったのだろうか?先生の生誕100年記念なのだからハデにいって欲しいのにぃーー!!
まだまだ期待してます。頑張ってください!
ボギーパパ

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