ナンデヤネン

マーベラスのナンデヤネンのレビュー・感想・評価

マーベラス(2021年製作の映画)
3.8
頭を空っぽにして観ればエンターテイメントとしてかなり楽しめる作品である。テンポは良かったし、マイケル・キートン、サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・パトリックと共演者が豪華である。その意味でこの点数である。なんだけど…。
まずそもそもムーディとアンナは命を狙われなければならなかったのか?ラスボスがそれを望んでいて、二人は彼のお望み通りにやり遂げたまでだろう。事実が明らかになるにつれて、そもそも映画として成立するのか疑問符が芽生える。
それから、マイケル・キートンの立ち位置が不明瞭である。完全な悪役に振り切れていない。どっちやねんという感じ。冷酷無比あるいはステレオタイプの悪役を演じたくなかったのかな、といううがった見方をしてしまう。市場での格闘シーンを見ても動きのキレからしてそれほど強いとは思えなかった。
最後にムーディはなぜあの選択をしたのだろうか。十分な説明がなく突拍子な感じがした。マイケルがいなければアンナも同じ道をたどっていただろう。
この点数だが粗探しをすればいくらでも埃が出てしまうという奇妙な作品である。
ナンデヤネン

ナンデヤネン