ひじり

アステロイド・シティのひじりのレビュー・感想・評価

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)
4.3
虚構も真実も等しく尊くどうでもいい

これは映画的でありつつも演劇的で狡い。
劇中劇を前提とすることで
全ての屁理屈を説き伏せてくる。

You can’t wake up,if you don’t fall asleep

劇中劇に向かって放たれることで
役者は眠ることが現実に戻ることを意味する。

美しさを排除されたティルダスウィントン
コテコテの大女優を熱演するスカヨハ
三姉妹に翻弄されまくるトムハンクス
サラッと端に立つウィレムデフォー

俳優のいろんな色が見られたのも楽しかった。

本当にいつも登場人物が
世界にとって小さく当人によって偉大な一歩を
踏み出す物語を描くなぁと思う。

子役が色んな意味でそのまま子どもとして
機能している点も面白かったな。
また次回作の遊び方に期待したい。
ひじり

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