しお

ある男のしおのネタバレレビュー・内容・結末

ある男(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

その人の家族、過去、国籍に囚われて、自分自身が分からなくなる。

戸籍を変えて他人に生まれ変わり、新たな人生を歩もうとする。里枝の夫である元誠は自身の生い立ちにもがき苦しんだ結果戸籍を変えて、幸運にもある日里枝と出会う。約3年間の家族と過ごした時間は彼にとって最も幸せな時間だったのだろう。

ラスト、バーで城戸が自身の名前を名乗ろうとしたところで映画は幕が閉じられる。本名を名乗ったのか、それとも別の名前を名乗ったのか。私達に委ねられる結末となった。
彼は妻の不倫を発見し、仕事も家庭も周りから見れば順風満帆だが、彼にとっては誰かの人生に生まれ変わりたいと強く思う瞬間だったと予想できる。そのため城戸は別名を名乗ったのではないだろうか。

城戸とブローカーのシーンも圧巻させられた。どこか羊たちの沈黙と似ているところもある気がする。城戸はブローカーにより彼が隠したい生い立ち在日等をひどくえぐられていた。
原作を読んでいないので、読んでみたい

いやあ面白かった、、、
しお

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