ぺんちゃん

もっと超越した所へ。のぺんちゃんのレビュー・感想・評価

もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)
4.0
根本宗子さん好きで、この作品の舞台初演時見に行った。
未だに、お米を買う時にはいつも思い出す作品。持ってくれる人がいる時も、いない時も。

スズナリに二階建て4部屋のセットが組まれていて、それぞれの部屋ごとに、生活感がリアルに感じられるセットで埋めつくされていて、マンションを透視できたらこんな感じかなと思ったのが印象的だった。

タイトルは、1つ前に劇団としての転換点となった『今、出来る、精一杯』という作品があって、それを超えたいっていう意味で『もっと超越した所へ』ということだったかと記憶している。

そして、どうしたって男たちがことごとく、クズ🤭
本当に救いようのないクズで、そのクズたちの解像度が高く、「あー、いるよね」「引っかかりたくないけど、魅力的だよね」と思った記憶。

今回の映画でも、いい時は魅力的に見える男たちが、喧嘩やトラブルにあうと途端に「俺はそんなに強くない」とか言い出して腹立つ~!逃げんなよ!と思う笑

舞台版のラストがどうだったか覚えていないが、ちょっと違う気がするけど、結局は元に戻るんだよね。
人間、そこまで強くないし、孤独に耐えられない。わかる。
他人から見たら「クズ男に引っかかるには、女にも原因がある」ってことになるんだろうけど、その中でしか生きられない人はいるし、共感してしまうところはいっぱいあった。それでいいのかは分からないけど、そんな弱い自分を、最後にわっしょいわっしょいと肯定して貰えた気がする。
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