kattyさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

katty

katty

映画(226)
ドラマ(2)
アニメ(0)

ノルウェイの森(2010年製作の映画)

3.2

重厚感も温度感も音楽も好みで、この監督の映画はいいなと改めて思った…のだけれど、どうしても妙に淡々とした色めいた会話が…文学としてだったら受け入れられたかもしれないけれど、台詞として脳に響いてきたら、>>続きを読む

芳華-Youth-(2017年製作の映画)

3.6

全編を通して鮮やかで美しいからこそ、後半の緊迫した空気感との対比が苦しかった。野戦病棟のシーンからは正直観るのが相当きつくて、何度も目を背けてしまった。一瞬で散っていく。なんてあっけないんだろう。エン>>続きを読む

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

すごくよかった、あっという間だった。二人のちょっとした仕草とか、あと双方の実家に行くシーン、そういうとこから重なり合わない何かを感じて、ああこういうのってとてもリアルだな、と思った。学生の参加するデモ>>続きを読む

SOMEWHERE(2010年製作の映画)

3.5

いままで、ソフィアコッポラの作品は細部まで拘り尽くされた雰囲気に魅了されることが多かったけれど、この映画に関しては温かいようで切ない、内側に語りかけてくるような、輪郭が曖昧になったぼんやりしたやさしさ>>続きを読む

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.5

なんか色々考えてしまった。ラストが、たとえ一時的なものであったとしても、マキシムにとっての救いであってほしい。彼ら2人を取り巻く仲間たち、寄り添い方や距離感があまりにも優しかった。ドライブしながらみん>>続きを読む

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

わたしは随分と大人になってしまっていたようで、終始もどかしくてたまらなかった…クリストファーロビンはとってもがんばってるしやさしいよ。すごいよ。みんなでロンドンに行くところはすきかも。どんがらがっしゃ>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.0

運転する母親にお菓子をわたすシーンも、裏返ったセーターを父親になおしてもらうシーンも…思わずにこにこしてしまう愛おしいシーンがたくさん。喪失との向き合い方がじんわりあったかくてやさしい余韻…。

ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

4.0

ドランが描く孤独感や生きづらさは、適切な表現ではないかもしれないけれど、とてもとても苦しいはずなのにどこか美しさを感じてしまうから怖い。このお話はラストにやわらかい光が見えた気がして、あたたかい余韻を>>続きを読む

愛のように感じた(2013年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

何者にもなれない、足枷にすらなれない、憧れと虚勢からくる不安定さが生々しくて苦しい。ライラが愛のように感じていたものは本質ではなく、ただの空っぽな幻想だった。彼女自身たぶんずっと気づいていたんだろうけ>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.8

すべての手話に字幕をつけないところ、いろいろ考えさせられたというか…この映画の良さはそういうところなんだろうな。目を澄ませて感じて、きちんと考えることでこころが揺さぶられて、すごく丁寧で誠実な映画だっ>>続きを読む

かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

3.8

ひたすらやさしい。陸と陽の会話、声のトーン、穏やかでとてもすき。会話のなかで出てくるさりげない「ありがとう」が心地よかった。名前のつけられない、自分でもよくわからない感情は確かにあるから、それを大切に>>続きを読む

未来よ こんにちは(2016年製作の映画)

3.5

ところどころに出てくる涙を流すシーンが、観賞する側のわたしにとっての救いでもあった。わたし自身人生を重ねていって改めて観たときに、受け取り方が変わってきそう。取り扱う哲学的なテーマも興味深かった。教養>>続きを読む

ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

3.0

思ったよりずっとゆったりしてた。「よくなりたい」と祈るイヴのシーンがすき。よくなりたいんだよね。よくなりたい。よくなりたいから、自分の信じる方に進むんだよね。でも、わたしにはまだ難しいかもしれない。勇>>続きを読む

1秒先の彼女(2020年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

すっごくすき…おもしろかった。前半のシャオチーメインのポップなドタバタ感も後半のグアタイメインのゆったりした雰囲気も、そして最後の泣き顔も。

思ったよりずっとファンタジーで、賛否両論もあるけれど…時
>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイ・ワイフ(2021年製作の映画)

3.5

『心と体と』の監督の作品で気になっていて、ようやく観れた。細部に至るまでどこまでも上品。そしてレアセドゥ…微笑みも煙草の咥え方も囁くような喋り方も最高…ハマり役だった。映画自体は正直とても長かったけれ>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.8

モノローグがなく朝子の心の動きが見えずらいからこそ予想のできない行動の連続で怖かった。気味が悪かった。予想ができない行動のくせに少しだけ朝子の気持ちがわかってしまうような自分がいるのも怖かった。朝子は>>続きを読む

ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

人生の分岐点において、目の前にいる人と向き合いながら様々な選択をしていく状況になったとして、どうすることもできないこと(しかもなかなか受け入れ難いこと)を受け入れなきゃならない場面は当然あると思う。そ>>続きを読む

ウォールフラワー(2012年製作の映画)

3.0

やさしいひとが間違った相手を大切にしちゃうのは自分に見合うと思ってるからなのか…。やさしいひとたちが自分にもやさしくできるような、そんな世界だったらいいのに。

連れ出してくれた世界はキラキラしてるよ
>>続きを読む

ルームロンダリング(2018年製作の映画)

3.8

登場人物たちみんな、不器用でやさしくて愛おしかった。荒削りなところもこの作品なら逆に味というか…絵本のような、おとぎ話のような、カラフルでときどき切ない、あったかいお話だった。ほっこり。

ロマンスドール(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

輪郭をなぞる、指をからめる、相手の体温を感じる描写が丁寧で優しくて好みだった。エンドロールのネバヤン最高。やさしいままで、が、いちばんすき。


でもでもでも!わたしは自分をあまりにもリアルに模したラ
>>続きを読む

コロンバス(2017年製作の映画)

3.5

ただそこに静かに佇む建築物を、その風景を切り取る。そのなかに溶け込む人々の生活。場面場面で固定された構図がどのシーンもうっとりしてしまうくらいばっちり決まっていて、知識がなくてもその美しさに十分感動で>>続きを読む

Summer of 85(2020年製作の映画)

4.5

だれが悪いとかでもなく、引き寄せられたりすれ違ったり。愛し方は異なっていたのかもしれないけれど、お互いのことを愛しあっていたのは紛れもない事実だと思う。
物語を書くことで自分と向き合い、過去を乗り越え
>>続きを読む

明け方の若者たち(2021年製作の映画)

1.0

当時友達と映画館で観て、上映後「ハハハ…」ってなるしかなかった…。井上祐貴くんを大画面でみれてよかった。

HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ(2017年製作の映画)

3.5

ワルいティモシーシャラメだった。ワルに染まる若者たち、人間くさくてどこか愛せちゃうのが悔しい…。思いの外サラッと観れる映画だった。こんな感じもたまにはいいな。

遊園地のプリクラ?のシーン、めちゃくち
>>続きを読む

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

4.2

学校の窓から入ってきた鳥が、外に出ようと必死に飛びまわるなかで何度も何度も窓ガラスにぶつかり、死んでしまったのを思い出した。どんなにもがいても、必死に出口を探しても、見えない壁にぶつかってしまうし、い>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

4.5

映画やドラマ、お話の世界の子どもはどうしても大人がイメージするつくられた子ども像になっている気がして、でもこの映画はそうではなくて、ひとりの人間としての子どもを大人と同じように、対等に描いている気がし>>続きを読む

ダージリン急行(2007年製作の映画)

3.8

グランドブダペストホテルやフレンチディスパッチとは少し異なるテンポ感と余白の残し方、わたしは結構すきでした。

家族だからこそのあたたかさと難しさ、カラフルな可愛らしい世界だけれど描かれている内容はリ
>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.5

最後の話がいちばん好み。考えるな!感じろ!と言わんばかりに、終始予想もできない方向に猛スピードで駆け抜けていくジェットコースターのようだった…。その中にもあたたかさをところどころ感じられるのがウェスア>>続きを読む

ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)

4.3

重い…すごくズーンとくる…でもこのハッピーエンドに寄せていく感じでもなく、お涙ちょうだい!に無理矢理もっていくわけでもない、淡々と現実を描いていく感じが、わたしはとてもすきです。静かな雰囲気も。無駄な>>続きを読む

ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.8

クリスマスなので…!

すきな子が自分の名前を覚えてくれていたことがうれしいのとか、長年の片思いの末ようやく思いが通じ合ってそのうれしさに思わず出てくる「一秒まって…!」の台詞(からの見えないところで
>>続きを読む

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

3.5

歪な愛の集合体が家族なんだろな。終章の締め方がよかった。ウェスアンダーソンの描くあったかさと切なさがすき。(めちゃくちゃ眠いときにみてしまってちょっと後悔した)

パリ13区(2021年製作の映画)

4.0

他者との交流による心の機微の描かれ方が結構リアルで、孤独や切なさも感じるけど、だからって変に湿っぽくもならずよかった。ラストカットは温かくて微笑ましいし。そして、なんといってもスタイリッシュ!モノクロ>>続きを読む

ぼくを探しに(2013年製作の映画)

4.0

幼い頃に両親を失ったショックで言葉を失ったピアニストが、不思議なハーブティーと音楽を頼りに記憶を辿って、少しずつ自分と向き合っていく物語。五感と結びつきながら失われた記憶を呼び起こすというテーマと、ア>>続きを読む

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

実体がなくても何か深い部分で通じ合うものさえあれば惹かれてしまうの…かも。相手がAIってことでなんとなく予想できてしまうラストだった。だとしても、自分のすべての気持ちを捧げた相手に「わたしはあなたのも>>続きを読む

心と体と(2017年製作の映画)

-

ポスターに惹かれて前情報無しに視聴。夢のなかで出会うなんてロマンチック…と思っていたけれど、現実世界の描かれかたは中々なものだった。牛の屠殺のシーン(こうやっていのちをいただいているというのは紛れもな>>続きを読む