『マッチ工場の少女』でテレビに天安門事件の様子が映し出されるように、悲惨なウクライナの現状がラジオから流れてくる。フィンランドのシネフィルが引退を撤回して帰ってきたとしても、できることは「ひどい戦争」>>続きを読む
バンドメンバーの並び方を見て真っ先に思い出したのがファスビンダーの『不安は魂を食いつくす』で、カウリスマキも少なからず影響を受けているのだろうけど、あちらは不気味に、こちらは滑稽に映るのだから面白い。>>続きを読む
「子持ちよ」「作る手間が省ける」からもう大好きになった。あまりイメージにないハードボイルドストーリーの中に子どもが不思議と馴染んでいるのはカウリスマキの魔力か
刑務所で後の相棒となるマッティ・ペロンパ>>続きを読む
『DUNE』の時はまだ良かったけど今回はティモシーがばりばりメインストリームではっちゃけてる為、勝手にNTRみたいな感触を覚えつつ、今まで見たことのない彼の楽しそうな笑顔が見れてたいへん良かった。結構>>続きを読む
散々に抉られた後、息子ステファンが「家は生きてる人が住むとこだよ」とトドメを刺してくれたおかげでこの映画が大好きになってしまった。最後に二人の過去と同義のはずの部屋たちが淡々と映されるが、それらは何も>>続きを読む
売れ線にシフトしろと言われてこんなにウェルメイドな悲喜劇を作れるんだからやっぱり天才だ。印象的なセリフがいっぱい。あくびが二人を分かつまで
白黒だろうと存分に伝わる北欧の夏のみずみずしさと男女の煌めくような戯れにうっとりしていると突然におとずれる悲劇。老いてゆく肉体に踏ん切りをつけながら、メイクという細工も外して舞台に立つマリーに大いなる>>続きを読む
この映画はタルコちゃんの記憶の散文詩であってそれ以上でも以下でもないとは思うんだけど、相変わらず彼の撮る自然物の、別格すぎる映像が続いて心が震えに震えまくる。医師が帰りがけにこちらを振り向き風が手前に>>続きを読む
カウリスマキのご都合主義最高!音楽が良すぎてどうでもよくなる!あと初デートでビンゴ大会は楽しいだろ普通に!小津イズムを感じる視線劇!
「彼はバイリンガルなのよ」が個人的に面白すぎてツボ入っちゃって他の記憶があまりない
一匹狼の印象が強かったキャプマの裏の顔が見れた気がして嬉しかった。入れ替わり練習の縄跳びのとことかめっちゃ可愛い。>>続きを読む
結局武映画を二作しか見ないまま臨んでしまった…し時代劇の素養も抜けてるのでこの変な映画をどう捉えていいのか全く分からないけど、武が記者会見でも言っていたアンチ大河ドラマという切り口でこんだけのものを作>>続きを読む
イーニドも痛いが、彼女がバスに乗るまでこれが自分の映画だと気づかなかった自分も相当痛い。感想書きながら恥ずかしさで死にそう。スカヨハみたいなやつが同期に何人もいるんだよなあ、ちょっと前まで一緒に馬鹿や>>続きを読む
2回目。英題と邦題で受ける印象は真逆なのだが個人的には二つで一つというのがしっくりくる。それは懐中電灯では照らしつくせない巨大な闇と同時に、この映画には青春のみずみずしい歓びの光も等しく確実に存在して>>続きを読む
『ミツバチのささやき』で存分に味わった光の快楽は次作でも留まることを知らない。今回はむしろ影の方を濃く豊かに映しているがために光の悦びがより一層立上がるという逆説的な快楽だった。ときにエストレリャが振>>続きを読む
自分の二倍はある大きさの足跡を見つけるとき、機関車が眼前を横切るとき、ドン・ホセの人体模型に目をはめ込むとき、燃え盛る炎を跳び越すとき、毒キノコにおそるおそる触ってみるとき。アナを取り巻く圧倒的な〝静>>続きを読む
原作未読。2020年代にやる意味しかない!
想像もしえないフェチズムを持つ人々を見て、昨今使われる多様性という言葉の中にはマイノリティの中のマジョリティしか含まれていないことに気づく。マイノリティの中>>続きを読む
ジョン・カーニーがただジョン・カーニーしている映画。ベストの一本『シング・ストリート』には遠く及ばないが、たまにこんな感じで新作出してくれればありがたい〜
ビッチな母親という役どころに弱くて結局ちょっ>>続きを読む
字幕版で鑑賞(海外実写を普段字幕で見ているのに海外アニメだけ吹き替えで見るのはおかしいので(櫻井、宮野の声で聞きたい気持ちをグッと我慢して))
自然描写ではジブリを、アクションではNARUTO、ドラ>>続きを読む
喘ぎ声をバックに二人が鏡の前で愛撫するシーンからはいいやんけ、となり地獄の二連サロメも中々良い時間だったと今では思える。というかこれ死を延長された者の方が実は幸福だったという話でいいのか。長回しなど正>>続きを読む
冒頭、マッチ工場の製造過程はイリスの単調で無機質な生活を表しているのだろうか。だとしたらいくらでも見れちゃうくらい良いので、魅力的になっちゃってますカウリスマキ先生
いやしかし冴えない女の純真さとそ>>続きを読む
こんなに内ベクトルというか自己の内省へと向かうSFを撮るのはあんただけだよほんと…
地球パートが思った以上に長くて、案の定首都高のシーンあたりで快眠したりしたのだけど、ソラリスに行ってからはサスペン>>続きを読む
人生の艱難辛苦をその顔面に刻み込んだ古老たちの楽興の時をただひたすらに堪能する。これで南米音楽への道が拓けそうだ
この人たちはカーネギーホールに行かなくたってキューバの場末の路地裏でも同じくらい輝く>>続きを読む
再見。これといって好きなシーンがないが食い入るように観てしまう不思議な作品という印象は変わらなかった。なんというかこの映画はナタキンに会うまでの、何もない空っぽの男を見るのが楽しいのであって彼が覗き部>>続きを読む
いつだって少年時代の鬱屈とした日々を忘れない。無限大に広がっているはずの視界の中に確かに存在する不自由さ。思考を放棄し決め事をbotのように繰り返す大人に辟易しながらも、淡々とやる事をこなさねばならな>>続きを読む
ただでさえ全てのショットに集中していないとこの超大作・傑作を昇華することはままならないのに、右隣のうるっっっさい外国人(途中で注意して少しは弱まった)に頭の6割くらい意識を割かれたおかげで最悪の初見体>>続きを読む
相変わらず進化のしない・甘ったるい・正気の沙汰とは思えないセリフや演出の数々にはため息を着くばかりだった(というか邦画のダメなとこを詰め込んだとしか思えない)のは置いといて、ゴジラパートがかなり良くて>>続きを読む
特撮の可哀想なところは時代を経れば経るほど古臭さが増してしまうことだと個人的に思う。少なくとも自分は「当時にしてはすごい」というフィルターをかけなければマトモにじっと見ることもままならない。そんな体た>>続きを読む
このゆったりと進行するストーリーテリングすら移ろう時間を感じさせようという魂胆なのだろうが、さすがに退屈して3回くらいに分けて見ちゃった。いわゆる出オチ映画と言う文言がピッタリハマる
CGなしのブラピ>>続きを読む
脚本より編集を重視するほどには映画にのめり込んでいないのでこれはあまりハマらず…というかこれがザ・ヌーヴェルヴァーグな映画ならヌーヴェルヴァーグハマれない可能性が…。
リリアーヌが一人で待っている時>>続きを読む
こちらはそれこそ『軽蔑』をみていないと楽しめないですよね、出直します。ロジエのゴダール論を聞けるのは貴重なのかな?
『軽蔑』どころかゴダールを一本も観てないのだが、そんなやつにでもめちゃくちゃ楽しめる良くできた短編だった。パパラッツィの業に言及しながら彼らをも巻き込み、俺はこう撮れるとでも言うようにあくまで傍観者の>>続きを読む
なんでこんな高評価なのこれ…別に新しくもないし上手くもないし面白くもなくて辛い
それぞれの人生の縦軸、つまり時間的な繋がりを持たせられるような見せ方ができていないのはこの映画にとって致命的で、最後の>>続きを読む
最初のすさまじいドライヴ感のまま最後まで駆け抜け息つく暇もない。こういうナレーションが入る映画を観ると、ああまたか…となってしまうのだがこれは全く違った。
全身が震え上がるジョーペシのキレッキレ具合>>続きを読む
『ジョーカー』が公開された時予習した以来の再見。定期的にこれをみて共感性羞恥でいたたまれなくなりたい。徐々に狂気に走っていく『タクシードライバー』と違って最初から狂っているのが最高なのだが、少なからず>>続きを読む
既視感だらけの中に少しばかりの新鮮味がある感じ、ギャレスエドワーズ君は生粋のSFヲタクなんだろうなと思った。お前絶対AKIRA観て育ってるだろ…
最高だった『ローグ・ワン』で彼が出来なかったこと詰め込>>続きを読む