マテさんの映画レビュー・感想・評価

マテ

マテ

フェーンチャン ぼくの恋人(2003年製作の映画)

4.2

この切なくて悲しくて苦くて甘くて優しい感情をどう呼べばいいのだろう。消化しきれない感情が全部涙になってとめどなく流れてくる。
あの頃はもう二度と戻らないけれど、ジアップの心の中でノイナーは、どんなに色
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フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(2015年製作の映画)

2.8

前置きがうんざりするほど長いし、さほど過激でもない。というかSM的な関係性をテーマにしている作品で、ノーマルな性行為を何度も何度も見せられても「あぁそうですか」としか。派手なのはプレイルームの内装だけ>>続きを読む

元彼におめでとう!(2023年製作の映画)

3.6

中盤に差し掛かるまでは「いったい何を観ているのだろう…?」と迷子の気持ちだったが、一連の結婚式が始まったあたりからグッと引き込まれた。綺麗にまとまったいい映画だった。神々のささやき、私にもあるといいな>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.3

宇宙猫の気持ちを知れる稀有な映画。私はいったい、何を見たのだろう…🪐🐈
徹頭徹尾、笑っちゃうほどよく分からないのだが、たぶん中年版キングスマンぽい気がする。キングスマンよりやりたい放題だし。そういえば
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

2.6

端的に言って好きじゃない。
音楽と映像だけは壮大だけれど、それ以外がすべて薄っぺらい。そのアンバランスさが神経を逆撫でする。全く心が動かされず、登場人物たちの切実さもまるで感じられない。全員が全員、た
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RRR(2022年製作の映画)

3.8

「いくらアニメでもここまではやらんぞ」レベルでアニメっぽい。画角や映像表現がもろアニメ。ほぼ全てのシーンがキメシーンだし、どの音楽もopになれるレベル。どう考えてもてんこ盛りしすぎている。炎と水を背負>>続きを読む

ランユー 4Kリマスター版(2001年製作の映画)

3.0

ハピエンがよかった。なぜ同性愛を扱った映画はことごとく不幸な結末になるんだろうか。そういうのよくないよ。異性でも同性でも、等しく幸せになるべきだと私は思うけど。

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.2

切なくて、苦しくて、遣る瀬ない。でも私たちはこうやって、外れた人々を排除して、社会の秩序を保っているのかな。「カラオケ行こ!」にハマり「ヤクザの綾野剛」を求めて軽い気持ちで観たのだが、まさかここまでと>>続きを読む

THE POOL ザ・プール(2018年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

「プールにワニと閉じ込められてしまったパニックホラー」と聞くと、恐ろしくB級の匂いがするのだが、思いの外しっかり作り込まれていて、ドキドキハラハラさせられた。「ワニと対決」というよりは「プールから出ら>>続きを読む

ピラニア 3D(2010年製作の映画)

2.7

勧められて視聴。確かにモンスターパニック映画は好きだけど、下品なエロ要素だらけの映画は好きじゃないんだよなぁ〜というミスマッチ具合だった。途中から飽きて、ネットサーフィンしながら小画面で観てたし。

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

聡実くん、君は本当にかわいいね。成田狂児、お前は本当に狡い男だよ。

ふと思い立って原作を読み、あまりの良さに言葉を失い、半年ぶりに映画館で映画を観た。私、配信派だしドラマ派だし、映画館ぜんぜん好きじ
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雲のように風のように(1990年製作の映画)

3.3

お話は面白かったし、アニメーションも溌剌としていてとても良かったが、全体的に棒読みすぎてイマイチ入り込めなかったのが残念。原作を読んでみたい。
個人的には反乱を招くに至った腐敗や都から逃げられない貧乏
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ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

3.9

私が好きな感じのタランティーノ映画。悪党だらけで大惨事なのに、妙に楽しげなのがとてもいい。相変わらず「何の話してんの?」という感じなので、個人的にはやはりタランティーノ映画は種明かしをされた上での2回>>続きを読む

僕と幽霊が家族になった件(2023年製作の映画)

3.8

ところどころ「おいおい、どうした?!」感はあるものの、そこが笑えて面白い。ちょっと切ない良作ヒューマンドラマだった。義実家(?)との縁はつづいていくんだろうな。素敵。

トッツィーズ&フェイクスター(2019年製作の映画)

3.7

笑っていいのかわからない謎ギャグの数々にしっかり笑わされてしまった。基本的にしょーもないのにいい話を見た気がする。結構好きだった。っていうかこれ、前作のドラマがあるの? 観なきゃ😂

SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

3.2

銃撃も爆発もあるのに眠くなる。韓国語の「兄さん」はタイ語で言うところの「P’」みたいなものなのだろうか。

さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)

3.7

魂を自分だけのものにするくらいずっと、冷川さんは幼き日に見つけた「運命」、三角くんのことを探し続けていたんだね… みたいなブロマンス的な拡大解釈をしながら観たので楽しめた。なんともエモいのだが、ブロマ>>続きを読む

プライドと偏見(2005年製作の映画)

3.7

ダーシーはINTJっぽい気がする。彼のことだけは何となく理解できた。エリザベスの父親はさておき、あれほどまでに品のない母と妹たちを持つ相手と親友の婚姻は受け入れ難かろう。ダーシー自身は結婚して、本当に>>続きを読む

第8日の夜(2021年製作の映画)

3.2

ホラーなのかファンタジーなのか、非常によくわからない感じの映画だった。それにしても、どうしてマッドサイエンティストって奴は、自分の正しさを証明するために禁忌を犯そうとするんだ。悪を目覚めさせたらマズい>>続きを読む

キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

3.6

東京の空港の背景に広告があった「レッドアップルシガレット」って、ワンハリのリックがCMしてたタバコじゃない?!

総評: 面白かったけど、個人的タランティーノ作品ランキングでは、大好きな「イングロリア
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男狐聊斎~狐の恩返し~(2022年製作の映画)

3.7

タイトルに「3」と入っていたのを見た瞬間に嫌な予感がしたが、単体でも面白くて本当に良かった。それなりにツッコミどころもあるにしろ、教科書のような綺麗なブロマンスで魅入ってしまう。この二人が転生して現代>>続きを読む

サバハ(2019年製作の映画)

3.7

久々に映画を楽しめた気がする。様々な宗教的世界観が複雑に入り混じり混沌としていたので、混乱もしたしイマイチ理解が追いつかない部分も割とあったが、サスペンスとしてはシンプルかつ良質な作品だったので、置い>>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

3.3

1時間半しかない映画なのに、どうしてこれほどに演技や間の取り方が長ったらしいのだろう。「その長尺のシーンは必要?」が延々と続いて妙に疲れた。シンプルにダルい。なんかいい話風に終わったのも呆気に取られる>>続きを読む

美しすぎる母(2007年製作の映画)

3.2

機能不全家族の成れの果て? これを「うわ、ダルすぎる」と思う私は健全な家庭に生まれ育ったのだろう。ちなみに面白くはなかった。

ロング・リブ・ラブ 〜愛に乾杯!〜(2023年製作の映画)

3.7

非常に言葉足らずなところもあったようにも感じたが、それでもとても味のある切ない作品で気に入った。前半はやや退屈だったが、中盤からは惹き込まれる。
ちなみにサティは顔が良すぎて素晴らしかったが、じゃあ顔
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.8

ストーリーはあくまで添え物。アクションシーンがかっこいい。殺し屋連中にも「一般人を巻き添えにしない」という最低限の倫理観はあるらしく、ちょっと安心した。ウィンストン好き。

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

3.7

何かがすごく斬新ということはないのだけれど、タイの経済格差や特権について考えさせられる。何気ない台詞の一つ一つから「持たざる者」の苦しみが感じ取れて、ちょっとしんどい。
とはいえエンタメとしてもきちん
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.9

「多分このシーンが作りたかった/この言葉を伝えたかったんだろうな」というのを自分なりに読み取れたし、実感として受け取れて良かったと思う。
そのシーン、その言葉のために長編を描く必要があったかどうかは分
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ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語(2021年製作の映画)

3.0

正直それほど面白くはないが、サウジアラビアと日本の共同制作アニメということで、あちらの国の宗教的世界観を知るいい機会にはなった。

星の子(2020年製作の映画)

3.4

押しては返す波のようにため息を繰り返す、しんどい展開。これがハッピーエンドだとは思えないけれど、じゃあどうなればハッピーエンドなのかも分からないのが本当にやるせない。
あとイラついて捲し立てる岡田将生
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.5

基本的には嫌いじゃないし、どちらかといえば好みですらあるとは思うのだけれど、冒頭の三分の一で、そこかしこから醸し出される「村上春樹っぽい性欲」が気持ち悪かった。面白いな、と思って観ていると、突然性欲が>>続きを読む

彼女(2021年製作の映画)

3.0

なんだろう…ストーリー的には好みだし、たまらなくエモいはずなのにイマイチだった。心が震えるような愛情も憎しみも伝わってこない。すべてが上滑りしているような感じで「映画観ているな」という感覚。他人事みた>>続きを読む

ヘルドッグス(2022年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

「俺とこの女、どっちが大事なんだよ!」
おいおいお前マジか室岡、それを言っちゃうのかお前。自分が選ばれると確信してなきゃそんなこと言えないよ。惨めで哀れで愛おしいヤツだよお前は…。
出会った時の2人の
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

これまでのドラマシリーズにも言えることだが、原作と現実世界が見事に融合した「岸辺露伴」だった。本当に素晴らしい。映画オリジナルのオークションや美術品窃盗団のエピソードも違和感なく物語に溶け込んでいる。>>続きを読む

くまのプーさん 完全保存版(1977年製作の映画)

4.3

キッズアニメと侮るなかれ。個性的すぎるキャラクターたちが織りなす独特の世界や、ぽろりと涙が溢れる切ない終わり方など、大人にこそ見てほしい傑作だった。みんながちゃんとぬいぐるみであるキャラデザに感動した>>続きを読む

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