傘籤さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

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きっとこの映画はアーネスト以外の誰かを主人公にすることもできたはずだ。キングを主人公にすれば凶悪犯罪を行ったボスの栄枯盛衰物語が出来ただろうし、トム・ホワイト演じる捜査官を主人公にしたならサスペンスフ>>続きを読む

トリック劇場版 ラストステージ(2013年製作の映画)

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いまをときめく超天才美人マジシャンと、日本科学技術大学に籍を置くベストセラー連発の教授、我らがコンビの最終章。なんでしょう、最終作のこの作品、山田が異様にかわいいです。山田のあのとぼけたところとか、生>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

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『ザ・クリエイター』が示す未来の世界は「AI対人類」という古くから、ほんとにSFでは古くからある対立構造の世界観であり、なんならちょっと安心感を覚えてしまうほど見慣れた風景だ。でもここで、本作をSFの>>続きを読む

北極百貨店のコンシェルジュさん(2023年製作の映画)

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優しく健やかな映画でした。いろんな動物たちが集まる人気百貨店で新人コンシェルジュとして働き始めた主人公の成長を描いたアニメ映画。絶滅動物や過去の過ちについての物語でもあり、70分のコンパクトな時間の中>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

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デンゼル・ワシントン扮する元DIAの特殊工作員だったおっさんが市井の人々を守るために悪人たちを皆殺しにしていく人気シリーズ第3弾。
私が観ていて最も惹かれたのは「影」を象徴的に映し出した撮影です。前作
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キリエのうた(2023年製作の映画)

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観てきました。って七尾旅人の使い方ー笑。いや何でしょうこの映画、震災について扱った作品ではありますし、そこに絡めとられた人たちを映したセンチメンタルな話ではあるのですが、ところどころ岩井俊二監督の俳優>>続きを読む

イコライザー2(2018年製作の映画)

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3作目のために鑑賞。2作目は見てなかったのだ。
なんでしょう、はっきりいって単調です。展開もキャラクターも会話も。ストーリーの部分がありきたりなので何かのテンプレ映像でも観てる気になります。1作目の良
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劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル(2010年製作の映画)

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『トリック』は9割方の話が「インチキ霊能力者VS山田&上田」となっており、それこそが魅力なのだが、この作品では残り1割の”ガチ”な人が登場します。なのでいつも通りに見えるお話もところどころ細かく違いが>>続きを読む

ガールズ&パンツァー 最終章 第4話(2023年製作の映画)

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面白かった。今回は大洗女子学園VS継続高校の準決勝戦。冒頭、チームのエースである西住がスナイパーによって撃たれいきなり退場するという大ピンチから始まり、さらに経験豊富な3年生チームも序盤にやられてしま>>続きを読む

ガールズ&パンツァー 最終章 第3話(2021年製作の映画)

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どの試合も一切手を抜くことなくやってくれるので好感が持てます。同時に、ここまで詳細にやるのは人気シリーズのOVAだからこそだと思うので、他の制作会社では中々真似できない作り方であり、それが独自の「戦車>>続きを読む

ガールズ&パンツァー 最終章 第2話(2019年製作の映画)

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引き続き「最終章2話」を鑑賞。前回の危機を作戦によって無事脱出。中盤は戦車戦よりもキャラクター同士の交流を描く。まあ独特の世界観の作品なのでギャグも少々変わってますが、一度入り込めばそのグルーヴ感がた>>続きを読む

ガールズ&パンツァー 最終章 第1話(2017年製作の映画)

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現在劇場で公開されている4話のために再鑑賞。
話もキャラクターもテレビシリーズおよび劇場版から引き継いでいるため、これだけ観てもよくわからない……なんてことは無く、いつも通り「画面を観てわかれ」という
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シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

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90分というコンパクトな中にいろいろぶち込んでいて、映像的にも映画というよりはドキュメンタリーの手触りに近いですが、観た人を元気に、しあわせな気分にしたいという作り手の思いが伝わってくる良作です。ミュ>>続きを読む

トリック 劇場版2(2006年製作の映画)

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前にも見たことあるのだけど内容ほとんど覚えてなかった作品。なんだか全体的にやっつけ感というか、製作者の気持ちが離れている気がするんだよなあ、前作からの連続性も薄いし。話はいつも通り怪しげな霊能力者に凸>>続きを読む

融合体(2017年製作の映画)

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ニール・ブロムカンプによるNetflix発のショートショート。Netflixでは『oats studios』というタイトルで10個のエピソードがまとめて公開されてますが、フィルマークスでは個々のエピソ>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

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堰が切れたように虐殺が起こってからの鳴り響く太鼓の高揚感はまさに祭りのようであり、怒号が飛び交い、決壊した「普通の人々」の心はもはや誰にも止められない。対する観客はその興奮と熱気に包まれたおぞましい情>>続きを読む

トリック 劇場版(2002年製作の映画)

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テレビシリーズのいいとこ取りをした劇場版。お決まりの台詞をここぞというタイミングで言ってくれるし、登場人物たちも綺麗に引き継いでいる。限界集落での神様対決というシチュエーションもお馴染みの光景で安心感>>続きを読む

ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

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良かったです。かなり。2023年にリブートするにあたって、ミュータントたちを「はぐれもの」として設定することで、より現代版らしくアップデートされた感がありました。彼らの立ち位置は"移民"や"難民"に置>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

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『ジョン・ウィック』は1作目の時点ではまだギリギリ現世と交流があり、私たちがよく知る世界と地続きの「裏社会」を描いていましたが、シリーズを追うごとにこの神話世界は現世を離れ、「地獄」である殺し屋の世界>>続きを読む

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

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爆速。快速。高速。最速。とにかくスピード感がすごい映画です。去年見た『トップガン マーヴェリック』も「飛行」の臨場感と、「スピード」という爽快感を肌でビリビリ感じる作品でしたが、今作『グランツーリスモ>>続きを読む

デモニック(2021年製作の映画)

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大量殺人を犯し、その後昏睡状態となった母親と会話するため自らのアバターを作り仮想空間に入っていく、という導入はとても良い。SFやゲーム好きな監督の得意分野が反映されており「映画なのにゲームみたいな感覚>>続きを読む

さがす(2022年製作の映画)

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おお、いいねこれ。3部構成のドラマになっていて始まりはミステリー調、後半は猟奇殺人、そして最後は生きることの意味を見つめる私小説的な内容に入っていく。予想通りにいかないことの連続で、テーマ的にも重いの>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

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聾者の家族を持つ女子高生のルビーが音楽に触れることで徐々に自分と周りの心境を変化させていく様を描いたヒューマン映画。個人的にはあまり泣けも笑えもしませんでしたが、家族や障害をテーマとした作品として見る>>続きを読む

流転の地球/さまよえる地球(2019年製作の映画)

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中国発のSF映画。劉慈欣の書いた短編が原作で、とてつもない規模と構想のお話です。画面の端から端まで近未来のSFガジェットで埋め尽くされているためビジュアル面ではすんごく楽しい。反面ストーリーのラインは>>続きを読む

恋は光(2022年製作の映画)

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大学生たちの恋愛映画。「恋をしている人のまわりに光が見える」という特異な体質を持っている青年が主人公となっており、緩やかにファンタジックな要素が入れられている。ただそれはフックのひとつに過ぎず、この映>>続きを読む

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

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1970年代のアメリカを舞台とした青春映画。15歳の少年と、25歳の女性の恋を描いているのだが、ありがちな「大人ぶりたい少年と歳の差の淡い恋愛」にしていない所が重要。精神年齢や将来の見据え方でいえば1>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

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舞台であるアステロイド・シティは、製作にあたって広大な平地を探し求め、そこに岩や建物を据え置いた街で、スペインのチンチョンという街が使われている。ターコイズブルーの晴れ渡った空と、遠景に映される赤みが>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

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いやそんな新幹線あるかーい。というツッコミを入れるためにあるような、いわゆる「変な日本」が描かれた作品なので、それ系が好きな人にはホックホクな作品。基本的には新幹線の中だけで起こる出来事なのだけど、合>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

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う、む。なんだか奇怪な映画だった。コンセプトは「さかなクンの半生を描いた自伝的な映画」なのだけど、抜擢されてる俳優がのんだったり、劇中にさかなクン自身が登場していたり(じゃあミー坊とは一体……)と、な>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

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『街』というゲームがある。人々が交錯し、それぞれの人生に影響を与え合うことでドラマが生まれ、各キャラクターに用意されたエンディングを目指すサウンドノベル。自分のふとした行動が意図しない形で誰かの人生と>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

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観ていて結構消耗する映画だった。同時に最初から最後まで純粋な作品の面白さに引き込まれて目を離せなかった。
認知症を患った父と娘に焦点を当てたお話なのだが、編集や脚本により、"認知症になった側の視点"で
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

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朝鮮戦争時代の捕虜収容所を舞台としたタップダンスミュージカル。コミカルで明るい雰囲気と、世界観を型作る舞台美術が観ていて楽しい。後半に行くにつれ悲惨な色合いが強くなっていくのだが、同時に登場人物の掘り>>続きを読む

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

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胸に刺さる映画だった。"高校生"というのはそれぞれの道が分かれ、社会へと足を踏み出す一歩手前の年齢だ。一般企業に就職する者もいれば、パチプロとして生計を立てる者もいる。主人公の悠二はなかなか芽の出ない>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

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ゆる〜い雰囲気の殺し屋映画第2弾。軽妙で中身のない会話と、唐突に街中で始まるガンアクションの緩急が病みつきになる。
着ぐるみバトル、ラーメン屋バトル、VS銀行強盗と戦いのバリエーションも多く、観ていて
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春に散る(2023年製作の映画)

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個人的にこの手の映画で好きなのは「練習シーン」なのだが、序盤の坂を駆けのぼる場面や、相手ボクサーの研究をする場面など、強さを追求するシーンがちゃんと用意されていてほくほく。やはり練習シーンは良い……。

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

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舞台劇が元になっていることから、基本会話のみで進行する映画。アルプススタンドのはしっこで、4人の高校生がそれぞれの思いを抱えながらのんびり観戦しています。観ていてなんとなく『バーナード嬢曰く』という漫>>続きを読む