津軽系こけしさんの映画レビュー・感想・評価 - 17ページ目

ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢(2008年製作の映画)

4.2

ブロードウェイ


マイケルの創作過程を軸に現代でブロードウェイの舞台に挑む役者達の姿を撮ったミュージカルドキュメンタリー。
私は演劇で何度か舞台に立ったことがあるためかこの映画内の本場ブロードウェイ
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フューリー(2014年製作の映画)

4.3

戦場の真ん中でわざわざ漢くさい


戦争というアイデアが孕む残忍さを噛み締めた上でその実情をできるだけエンタメ寄りに描いた映画という印象、そのためある程度のゴア表現に耐えれば多分親子や家族、場合によっ
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ひな鳥の冒険(2016年製作の映画)

4.2

小さな冒険の大きな勇気


波に濡れた砂面の反射、羽毛にかかる砂、海中から見た海面の揺れ、全ての自然の表現が美的で短い映像作品なのにかなり圧倒させられる。
さらにキャラクターのモデリングもユーモアに溢
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フライト(2012年製作の映画)

4.6

試練を与えるのは神、受け入れるのは人間


内容的にも酷似している「ハドソン川の奇跡」、トムハンクス主演のあちらは誠実さを突き通した英雄の話だがこちらは打って変わって堕落を受け入れた人間の話、デンゼル
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リズと青い鳥(2018年製作の映画)

3.9

鳥籠は愛か?否


記念すべきフィルマークス100本目映画
京都アニメーションの手腕が大いに振るわれた透明感のある映画。美しい作画も目を見張るものがあるがそれ以上に手や足にフォーカスした感情表現はアニ
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アス(2019年製作の映画)

4.0

This is America.


ハンドアクロスアメリカ。人はなにかと貧困層のため、恵まれない人達のためと何か催しをする、ハンドアクロスアメリカなんかはアメリカのチャリティ史の中でも一際賑わいを見
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ターミナル(2004年製作の映画)

4.5

誠実さがもたらすカタルシスとその美しさ


トムハンクスとその役柄も相まってフォレストガンプがすっごいチラつく、多分スピルバーグかなり意識してるよね
そもそも空港という撮影環境の限られた閉鎖空間でこれ
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.5

レトジョーカーが当たり前のように黒歴史認定されてるの笑う


ハーレイクインのジョーカーと別れるという設定がすんなり受け入れられるのはやはりレトジョーカーの失敗(個人的には失敗とは思っていないが)がメ
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.9

オタクの熱線


過去鑑賞映画を書き下ろすコーナー
日本のポップコンテンツの中でも一際ブランド力を放つKAIJU文化。あのギレルモ・デル・トロですら魅了したその世界の先駆けとなった元祖KAIJU、ゴジ
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キャロル(2015年製作の映画)

4.1

ボヤけた世界で彼女だけ


私は彼女たちほど複雑な人間ではないのでフルで堪能できたか聞かれると正直答えづらい部分はある。しかし美しさに関して言えば陶酔できるレベルの魅力があると思う。

透明感のあるル
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.4

スパイダーマン版七人の侍。


ヒーロー映画でお馴染みのヒーロー同士の横軸の繋がりと洒落た台詞回しが刺さりに刺さる、そしてマイルズとピーターの師弟関係はMCU版のピーターとスタークの関係を彷彿とさせ作
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ヒア アフター(2010年製作の映画)

3.9

料理教室のシーン、エロくね?


私を映画の世界に引き摺り込んでくれたクリントイーストウッド監督、実は彼の作品の中でもこの作品だけ観損ねていたのですがようやく観る機会に恵まれました。
クリントイースト
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リヴァイアサン(2012年製作の映画)

4.5

鋼鉄の怪物。そのはらわたを覗く。


人間の普段見ている世界も撮り方1つでここまで変わるということに純粋に驚嘆させられた。
錆びた金属から発せられる甲高い摩擦音、機械の駆動音、そして海から除いた時に見
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.4

ゴキブリ盗聴器の存在謎すぎる


この作品の素晴らしさはこのエリザベスというキャラクターの魅力に比例していると言っても過言ではない。
敵も味方も区別なく利用し、有無を言わさず勝負に依存する、友達にした
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シャイニング(1980年製作の映画)

4.9

最も美しい恐怖


ドクタースリープを視聴後懐かしくなったので久しぶりに視聴。
見直してみて思ったけどこの映画は私の好きな要素で溢れすぎてる。ジャックニコルソンの狂気の演技やジェリーデュバルの恐怖の表
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ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

4.8

前作の敵が続編の敵と戦う展開ジャンプ漫画みたいで好き


ひとことで言うなら大同窓会。
スタンリーキューブリック監督作「シャイニング」から約40年が経ち制作された続編、キューブリックの蛇行運転で超原作
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.1

はぇ〜、鉄雄はコロナウイルスのメタファーだったんすね^~


1988年制作とは思えない圧倒的アニメーション、鉄雄の覚醒・膨張の描写が特に印象的。
絵だけでなくサントラも人間の声(?)を使ったbgmが
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オーシャンズ11(2001年製作の映画)

4.3

思ったより七人の侍だった


広島ネタとかやたら日本画が映ったりメンバーにアジア人がいたりと多分(というか絶対)黒澤明を意識して作ってるんだと思う。

豪華キャスティングで送るケイパーモノの金字塔。魅
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

4.6

これを面白いって言う人の品性をちょっと疑うよね


人の弱みに悪魔は漬け込む。牙の抜かれた狼にはもはや狂気という牙しか残されていなかった。
社本がなぜあそこまで村田に付け入らせてしまったのか、なぜ村田
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遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

4.3

井の中の蛙大海を知らず、けれど空の青さと星の輝きを知る。


彼は炭鉱労働者達の街に生まれながらもロケット開発に憧れを懐く。その父親は炭鉱夫達のボス、そんな彼は息子にロケット開発よりも自分と同じ炭鉱夫
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パニック・ルーム(2002年製作の映画)

4.0

パニック映画の黄金方式を映画的に崩す。好きか嫌いかは関係なく面白い作品。


パニック映画の(特にこういったホームサスペンス)法則といえば何を思い浮かべるだろう。まず住人と侵入者という駒、そして住人サ
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大脱出(2013年製作の映画)

4.2

ウホ、いいスタローン♂


前半の試行錯誤シークエンスは脱獄モノにしては割と淡白というか難攻不落の刑務所というわりに「あ、そこは緩いのね」みたいな点は割とある笑。でも逆にそれがスタローン映画の空気感を
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グランド・イリュージョン 見破られたトリック(2016年製作の映画)

3.8

目、目、目


前作のマジック的ミスリード展開にドラマ要素が加わって究極に映画映画しい構造に進化したなというのが第一印象。
加えて「物語の展開」に派手さを作り出していた前作と比べるとだいぶ視覚的にハラ
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ハート・ロッカー(2008年製作の映画)

4.1

戦争は麻薬。
しかしその中毒性はドラッグよりも複雑だ。


ドキュメンタリー調のカメラワークによって刺すような緊張感が生まれ全編重厚感の強い雰囲気を構築している。そんな作風の中にも随所随所にお洒落なシ
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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.8

声が出ない…。


“子育てを街に委ねるなら、虐待も街ぐるみだ”
何より怖いのがあのよそ者の局長が小さなコラム記事の内容を指摘しなかったら今よりももっとたくさんのレイプ被害者を生んでいたかもしれないと
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ボルト(2008年製作の映画)

4.5

真のヒーローには名声も、スーパーパワーも必要ない


ディズニー映画の当たり率の異常さにそろそろ戦慄を覚え始めている今日この頃。

犬、猫、ハムスターが主軸の映画だけど描かれているテーマはものすごく人
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13日の金曜日(1980年製作の映画)

3.7

お母さん、息子さんはps4のゲームの主役になるくらい長生きですよ。


ホラー映画の黄金法則を作ったと言っても過言ではないアメリカポップホラーの象徴的作品。
セックスフラグとか振り返ったらいる演出とか
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涼宮ハルヒの消失(2010年製作の映画)

4.9

あなたが世界を望むなら


涼宮ハルヒシリーズだからとか関係なく悲恋モノとして普通に観れる
友人の薦めから爆速で2009年版を28話分一気見してようやくたどり着いた劇場版。
28話分があってこそのこの
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

4.3

歩く殺人現場(加)


歩けども歩けども鳴り響く着信音が知らせる追手の影、ホームレスも力士もストリートミュージシャンもいきなり銃出してくる。アメリカは怖い国だなぁ笑

とにかく銃の描写がエロくて、リロ
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狼よさらば(1974年製作の映画)

4.3

ダーティハリー症候群


度々アメリカで取り上げられる題材、自警主義をテーマにした現代西部劇。
ネイティブアメリカンや黒人など節々の台詞にもディープな話題が持ち上げられててアメリカの持つ黒い一面を感じ
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ターシャ・テューダー 静かな水の物語(2017年製作の映画)

4.9

おばあちゃん子絶対泣かすムービー


季節の移ろいの美しさとターシャを囲む色とりどりの花々。さらに風景だけでなくカップに紅茶を注ぐターシャの仕草までもがとにかく暖かくて情緒的。

映像には映されていな
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ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)

3.7

もっと早く見るべきだった。


著名なファンタジー小説「指輪物語」の堂々の実写映画化。徹底された世界観の構築と役者達の雰囲気造りの甲斐あって迫力のある映画に仕上がっているという印象を抱いた。

中でも
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アーロと少年(2015年製作の映画)

4.5

え、この映像美で数年前の映画ってマ?


アメリカによくいる、形のある勲章や家族にこだわりを持つ恐竜一家。この家族様相が写実性濃いというかこの恐竜達に内包されているリアルな人間性がしたたかに表現されて
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欲望のバージニア(2012年製作の映画)

3.9

禁酒法時代にこんな西部劇が展開していたのがまず驚き。


ボンデュラント三兄弟の人間模様とキャラクター性に惹かれた。
トム・ハーディ演じるフォレストは兄弟を引っ張るリーダーとしての風格を匂わせ、クール
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ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.7

何で映画の殺人鬼って乳房切り取りたがるの?
乳房だけで寂しくならないのかな


これを好きというにはだいぶ勇気がいるね。
調べてみたところこの監督さん、鬱映画をたくさん撮ってらっしゃる監督さんのようで
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マイレージ、マイライフ(2009年製作の映画)

4.2

あなたの” 妥協 “はどこから?
私は愛から。


主人公は年間322日も出張している男ライアン。彼の人生哲学はいわば妥協、悩みの種やストレスになりかねないことは一切自分の人生に持ち込まないという姿勢
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