梅小路梅子さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

梅小路梅子

梅小路梅子

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偶然と想像(2021年製作の映画)

3.0

初濱口作品、ドライブマイカーと迷ったけどいちばん新しいやつを!

好き嫌い良い悪いとかの感想の前に、観終わって単純に満足感がなくて、もう自分は何か欠落してる気がしたし今後人に映画おすすめするのはやめよ
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

5.0

かなしみは数えきれないけれど
その向こうできっと あなたに会える

緑の光線(1986年製作の映画)

4.5

“心という心の燃える時よ 来い”

私たちにも緑の光線を見せてくれるロメール好き

心配になるほど情緒不安定なデルフィーヌ
「頑固じゃないわ 人生が私に譲らないの」は衝撃的
でも最後には“直感して”心
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パリのランデブー(1994年製作の映画)

4.3

駆け寄って 抱き合って 寄り添って
足速に歩き出すパリのランデブー
繰り返されるそのシーンが愛らしくて好き

しかしみんな自由そうに見えて思い通りにいかない恋愛をしている
ロメール映画ってだいたいそう
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海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

4.0

柔らかい夏の日差し、湿った肌に張りつく砂、庭に咲いた紫陽花、朝から晩まで軽装で過ごす海辺、でもこんなヴァケーションはいやだ。笑

フランス語と日本語違いすぎる。
フランス語とその他言語なのかもだけど。
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下女(1960年製作の映画)

3.7

イ・ウンシム。不気味だけど追ってしまう、もっと見たいと思わせる魅力。

引き込まれるショットやモチーフの使い方がおもしろかった。
期待値高かっただけに無理矢理な展開に眠くなる。夢落ちなら結局何でもあり
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赤ちょうちん(1974年製作の映画)

3.5

コケティッシュでロリィータ、秋吉久美子の70s地雷メイク。

しょっぱいストーリーがだらだら続くと思いきやいきなりカルトに終わる。

やっぱり秋吉久美子は特別だし、長門祐介、樹木希林、横山リエなど癖が
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仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

5.0

不気味で美しい瞬間たちをめいっぱい脳で吸収していく。
考えること、感じることさえも放棄したかのような時間。
音の出かたも良かった。
もっと深く理解したいと思うが、難解である!

1967年製の完成され
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.5

結局「自然な人」がいちばん魅力的で、映画ではいちばん難しい事だと思うんだけど
この映画は「自然な子ども」がよく撮られていて、おもしろくないはずがない。
「自然な人々」により、理不尽さや不条理さがさらに
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この子の七つのお祝に(1982年製作の映画)

2.9

狂った岸田今日子と狂わされた岩下志麻どちらも良い。
ストーリー面白いのに、途中の説明的シーンが長かったり殺しのシーンがチープだったりで残念。

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.0

佐知子が思っていたより尻軽ではないというか、軽くないさみしいだけ。
さみしさを知っているから、同じくさみしさの中を生きる静雄を裏切る事はそう簡単ではないんだろう。僕のことを好きだったのは明らかだけど、
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風が吹くまま(1999年製作の映画)

4.8

なんとなく選んでなんとなく見たらとにかく良かった。
美しい村の風景と美しい詩と自然体の人々。翻訳も良かった。
画面の切り取り方に安心感がある。
最後の詩は心に留めておきたい。

青春の殺人者(1976年製作の映画)

2.8

何を見せられてるんだろう、な映画だった。
いやそういう映画楽しめるタイプなのだけど、魅せるおもしろさもなく、本当にそれだけの感想になった。

ただ自分をコントロールできない若者の一日。狂うには何もなさ
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シャレード(1963年製作の映画)

4.0

オードリーがやっぱりかわいい。
意外にもチャキチャキした話し方してて、下町っ子感あるのも可愛らしい。

オレンジゲームのくだりだけB級映画感あるけど、ところどころお洒落な演出が光る。
ちゃんと仕掛けが
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危いことなら銭になる(1962年製作の映画)

3.3

名画座のフライヤーなどでタイトルだけはよく見ていたのだけど、これで「危い/やばい」と読むのね!いいタイトル!

ドタバタコメディって感じで、細かいことはどうでもいいねっていう気分で観られる。

トラッ
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夜の豹(1957年製作の映画)

3.3

軽やかにリッチな香りを放つ映画!
キム・ノヴァクとリタ・ヘイワースの表現力の豊かさがいい。
ミュージカルは苦手だけど、女優ふたりの魅せて聴かせる演出が良く、飽きずに観られる。
あんなシャワーはじめて見
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.2

おしゃべりな帰兵士からさらさらと出てくる詩のようなセリフ、これはフランスだからなのか、1961年という時代だからなのか、アニエス・ヴァルダだからなのか。

これは20歳の私には理解しえない魅力だったな
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星の王子ニューヨークへ行く(1988年製作の映画)

3.5

子どもの頃によく観ていたジャンルの映画って感じがして、そういう意味でちょっと懐かしい。
80年代のアメリカ映画。

大人になって観てきた映画がそういうものだったのか、映画観て声出して笑うことそんなない
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.7

まずビザどうしたんだろう…ってとこが気になって気になって気になりすぎた。笑

でも、おもしろかった。所謂ほっこり系邦画って勝手にカテゴライズして遠ざけちゃってたな。

会話のテンポや間合い、ジョークの
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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たしかにすごい映画。
半地下からさらに深い地下へ。
死ぬまで上がってこられないだろう。

ハラハラ感や軽いジョークタッチをテンポ良く盛り込みながら社会的テーマを鋭く描き、後を引くあの結末。
キーワード
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カルメン故郷に帰る(1951年製作の映画)

4.0

目に耳に鮮やかな、リリーカルメンのハイカラっぷりが良い。
結局何が正解か失敗かわからないのだから、心のままに生きて行くのがいいネ!

この時からバイバ〜イ!って使ってたんだね。東京語かな?

嵐を呼ぶ男(1957年製作の映画)

3.5

ワルが音楽やる時代。
そういえばバンド音楽って不良がやるものだって言われていたんだよね。
まずそこに時代を感じてしみじみしてしまった。

石原裕次郎ってわがままお坊ちゃんが不良役やってるような勝手なイ
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柔らかい肌(1963年製作の映画)

3.5

最後の一連のシーンをピリリと締めさせる、妻の据わった目が良い。

それまではずっと不倫おじさんのあれやこれを見せられてる感じで気分が悪くなるし、退屈。

フランソワーズ・ドルレアックの無駄遣い、とまで
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鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

2.8

このオチつけたとして、悪人とは言い切れない老人を憔悴させる終わり方って面白みある?
それならもっと悪く描くとか。
ビリー側からのストーリーを描いたら辻褄合わないところもありそうだったし。
このオチがな
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にっぽん昆虫記(1963年製作の映画)

3.5

左幸子の変貌ぶりが凄まじい。
1回目の警察署のシーンで、彼女とわからないくらい人相が変わっていて、映画の中とはいえびっくりした。
土台となっている人間くささとか貪欲な感情とか、性の生臭さみたいなのを描
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.5

大作映画初心者なので、まずセットのお金の掛け方にスゴーとなる。
そもそも自分の好みとは遠い映画のため、理解しようとかワクワクしたい気持ちや期待がなく、それが良かった気がする。
話に聞いていたよりは全然
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メメント(2000年製作の映画)

4.5

初ノーラン作品。
こういう映画の作り方もあるのかと、新鮮で面白かった。
ストーリーは割と緻密に計算され作られていると思うんだけど、対して映画全体の雰囲気やトーンはどこか抜け感があり、そのバランスが好き
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.3

美しいと思いながら観ていたし、関心のあるテーマだったので期待していたけど、テンポやら何かが違和感でうまく入り込めなかった。

主演3人の繊細な演技が印象的で、とても注意深く選ばれ撮られていると感じたし
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イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

4.5

主演俳優の困り顔が秀逸。

撮り始めた時リンチ若干21歳。
21歳だからこそ、作りたい世界を100%盛り込めてる感じする。グロいんだけどそれだけじゃなくて、どこか手探りで、でも妥協せず手を掛けて作って
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浮草(1959年製作の映画)

3.8

厳しい顔の京マチ子、うっつくしいなー。まずそこに見惚れちゃう。切羽詰まった顔をあんな美しく表現できる人がいるのか、という感想。
手の甲におしろいをパタパタやったり、鉛筆をコロロって転がしたり、ちょっと
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女囚701号 さそり(1972年製作の映画)

3.5

こんな話誰が考えたんや、よくこの演出でGO出したな、っていう内容だけど、それもこの時代ならではなのかしら。
黒い髪、黒い帽子の隙間からキッと光る目
あと梶芽衣子の怨み節大好きなんですよねー 良かった
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シーズ・ガッタ・ハヴ・イット(1985年製作の映画)

4.0

モノクロの雰囲気ある画面作りwithちょっと気怠げでチャーミングな女優って組み合わせ、ヨーロッパの白人監督のものだと勝手に刷り込み思い込みしてたヨ…

それに、1985年のアメリカの黒人女性の立場を想
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.3

ここまでスクリーンで上映される事を意識していない映画は初めて観たかも。
配信だからこそできる新しい感覚の映画で、ストーリー展開含めて上手くできていて面白い。けど、また観ることは無いと思う。
好き嫌いだ
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しとやかな獣(1962年製作の映画)

4.8

狭い団地の一室を、内から 外から 下から 上から 横から 隙間から、撮る 撮る 撮る

すごくシンプルで単調と言えばそうなのに、オリジナリティがあり、本質をついてくるようなエグさがある。
異質。
そし
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