ネットさんの映画レビュー・感想・評価

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海がきこえる(1993年製作の映画)

4.0

人間死ぬまで人間関係の中で生きていくしかないんだ……という深い絶望も抱きつつ、これがスタジオジブリで作られたという事実が好き。
細部まで愛そうという作り手の姿勢がある。受話器を取ると伸びてわずかに揺れ
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すべての夜を思いだす(2022年製作の映画)

4.0

割と楽しんだ。見上愛が手前にいて、遠くでダンスしてる人を見てると急に踊り出すの好き。
劇伴好きだけど、人の会話の上に乗せるのはあまり好きじゃない。会話の上に乗せるにはうるさすぎる。
お爺さんのくだり、
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魔性の女(1913年製作の映画)

3.5

布を赤ちゃんに見立てて抱き上げるシーンすごい。不可視のものが浮かび上がる瞬間はいつだって美しい。この見立て、カラー映画だと成立しないと思う。

サムシング・ワイルド(1986年製作の映画)

4.0

画質良いのに左右がトリミングされてて最悪。
リオッタが「あの女の体は最高だよな」みたいなこと言うとダニエルズのアップになって「そういう話はよそう」って言うの、すごく良かった。技法がどうというよりキャラ
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タピオカ学入門(2023年製作の映画)

-

あのケーキが美味しくてバズってるのは切り刻まれたわがいさんの肉が入ってるからなのか、エグすぎる!と一瞬テンション上がったけど全然そんなことはなかった。勝手に殺してごめんなさい。

デ ジャ ヴュ デジタルリマスター版(1987年製作の映画)

4.0

面白い。『季節のはざま』より好き。『季節……』もそうだし、というか良い映画全てに言えることだけど、出来事だけで映画が進んでるという超当たり前のことにまた気づく。
時を超える系映画ではあるんだけど超える
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季節のはざまで デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

3.5

まあまあ面白かった。フェリーニはさっぱり見てないのにこれフェリーニじゃんと思って見てた。ある種のお祭り映画。少年の祖母もなんかイタリア系っぽいし、、と見てたらどうやらフェリーニの姉か妹らしい。
フーパ
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サリヴァンの旅(1941年製作の映画)

3.5

随分テキトーに見てしまった。要再見。
主人公が撮ると言ってる『兄よどこへ』って、コーエンの『オー、ブラザー!』のことだ。

キャンディマン(1992年製作の映画)

4.5

陶酔、幻惑、信仰、伝説、パラノイア。最高。ここまで血が官能的なホラーは貴重。そういう感じはイタリアのホラーに感じるのだけど、やっぱりそういう意識なのか虫(今回は蜂)が大量に出てくる。死、殺されること・>>続きを読む

キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)

3.5

殺し屋を辞めるときというのは『パルプフィクション』でもやってたが、こういう人の善性を信じたくなるような奇跡を描くのは上手いのね、タランティーノは。

キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

3.5

タランティーノってめっちゃ面白いじゃん?ということに気づいたのは『ワンス・アポン……』とその後に見た『ヘイトフルエイト』。監督による技巧と、俳優依存の軽やかさが両立してるのが好きだっただけに、それより>>続きを読む

リテイク(2023年製作の映画)

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そういえば見てた。演技未経験であるが故のみずみずしさがよかった。マルチエンドのノベルゲームみたいだなと思ったのは、真エンド以外のエンディングたちに優劣をあんまり感じなかったから。同じ登場人物・途中まで>>続きを読む

移動する記憶装置展(2023年製作の映画)

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そういえば見てた。タイトルが超かっこいい。
アートにおけるメディアミックスの面白いアイデアではあるように思う。

また来週(2022年製作の映画)

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そういえば見てた。
8:01の表示をちゃんとつけてるのを見て、これはいつか8:16になるやつだ!と思ったらちゃんとその演出あって(あったよね? 記憶が飛んでる)我が意を得たりという感じだった。

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

終盤、階段に座っての会話。奥に見切れる肖像画が良い。こういう隠す怖さもできる人なんだという気づき。
あと、ずっと頭部破壊・切断に興味があるのいいな。
終盤の実写版マーラを見たホアキンがうあーうあーしか
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荒野のストレンジャー(1972年製作の映画)

4.0

異形。祟りじゃ……ってやつじゃん。名が無いとはどういうことかという話で、それはつまり誰かの名を当てはめることが可能だということで。
ヒーローでもアンチヒーローでもない、破壊者と呼ぶのが一番いいんじゃな
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マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)(2017年製作の映画)

3.5

スピルバーグ、ライカートに続いてジャド・ハーシュがまた芸術家役。
ロレッタの声高めの「Holy shit!」がなんか好きだった。ロレッタから「なんでスーツなん?」の問いに「I don’t fucki
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99%、いつも曇り(2023年製作の映画)

3.0

シネスコじゃん!というのでまずアガる。でも手持ちアップが多くて辛かった。それだけに時たま入る引き画が安定してて良かった。
あんまりそういうの見てないからというのもあるだろうけど、中年子なし夫婦をメイン
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A.I.(2001年製作の映画)

4.5

冒頭、ロボの目から液体か垂れたのが涙に見えるのとか演出モリモリでさすがスピルバーグって感じ。モリモリなのはいつもなんだけど、子供ロボがいきなり笑うの怖いよてっていうシーンの後ろで雷鳴ってるのかやりすぎ>>続きを読む

愛の記念に(1983年製作の映画)

3.0

あんまり良さわかってない。
病人の子どもは病人になっちゃうというのが辛い。
ラストのバスの二人の距離感、それを見つめるカメラの距離感が良かった。
狂ってます!という演技は元々あんまり好きじゃない。今作
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

2.5

なにひとつメモを残してなかった。それくらい自分に響かなかった。
モーニングルーティンから始まる映画をあまり信用してないのだけど、その信用できない理由が詰まってた映画だった。ドア開けて空見上げてニッコリ
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

3.5

組織にスパイ映画の兆しを見るのは『グランド……』より前の今作からあったのね。新作もスパイ映画らしいし。
ブルース・ウィリスの「離すなよ」にめちゃくちゃグッときた。あと、母と娘の風呂場での会話もいい。「
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時は止まりぬ(1959年製作の映画)

4.0

教会で青年がミルクを飲む様子を見る顔。これがめちゃ良かった。ファーストカウ見たとき良いショットがあったとて何が良いんだみたいなことを思って、この映画でもそれを感じたけど、それを覆すような良さがこの顔に>>続きを読む

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.5

良いショットがあったとて何が良いんだ、みたいなことを思ってしまって、当分映画は見ない方がいいんじゃないかと思った。先住民の家に保護されてる時、女性が無反応のまま窓外を見ながら座っているショット。鈴木仁>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.5

最初の「カラオケ行こ」にかかってる映画だと思ってたので、それが上手く行ってたように見えてよかった。雷どーん!のやりすぎ感が好き。「紅だー!」連チャンはやっぱり笑っちゃう。
青春映画ではないのは彼らが再
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吸血鬼(1956年製作の映画)

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寝た!最悪!でも急速老化トリックショットを二回も見れたので満足!

アポロ10号 1/2: 宇宙時代のアドベンチャー(2022年製作の映画)

3.5

大量のテレビ番組と映画。金かかってる。小説で大量の固有名詞を記述するのはいくらでもできるが、映画でやるのは金がかかるというのはなんか勝手に不公平さを感じてしまう。
ピンチョンを初めて読んだ時のワクワク
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(2023年製作の映画)

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デヴ・パデルが部屋の断面図の前を素通りするところ良かった。素通りするんだろうなというのは事前に予測できるけど、いざそれを見ると、映画におけるメタってこういうことかもと思った。一時期フレームブレイクとい>>続きを読む

ネズミ捕りの男(2023年製作の映画)

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毒とかネズミをあるかのように見せる素振りが演劇すぎる。演劇でも小道具くらい用意するよ。金かけた実験映画。

チキンラン ナゲット大作戦(2023年製作の映画)

4.0

次のミッションインポッシブルはアードマンの誰かに撮ってほしい。アニメーター上がりのブラッド・バードだってM:iやったわけだし。

ライフ・アクアティック(2004年製作の映画)

4.0

映画力(ってなんだ)が高すぎる。濃密でとにかく金がかかってる。ひたすら足し算で濃すぎるせいで自分が追いつけてないこの感覚、フレンチディスパッチの時と同じだ。でも初めて素直にウェス映画を楽しめたのでとて>>続きを読む

海底二万哩(1954年製作の映画)

3.0

『ライフ・アクアティック』の前に見ておくべきなのかなと思って。リアルスケール巨大イカがすごい。どうやって動かしたの?

肉体の悪魔(1986年製作の映画)

4.0

冒頭から謎のテンションでハラハラする。少女(?)がなぜ自殺したいのかわからないのはともかく、なぜそれを見るデートメルシュまで泣いてるのかさっぱりわからない。でもなにかヤバそうな出来事が起こりそうという>>続きを読む

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