たばたさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ある男(2022年製作の映画)

3.8

明確なメッセージを持った、ちゃんとした映画という感じ。
メインキャストが皆良くて、爽やかイケメンなのに(普段から)全然幸せそうに見えない妻夫木くんとか雰囲気としては適役だなと思うけど、当事者キャスティ
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ジョー・ベル ~心の旅~(2020年製作の映画)

3.6

「ブロークバック・マウンテン」の脚本家コンビ、「ドリームプラン」の監督作。

こんな残酷なストーリー、ラース・フォン・トリアーですら書かないでしょう。現実って恐ろしいなと思う。
このジョー・ベルって人
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タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

3.7

前回よりもCG処理が多くなってる気がするけど、ワンカット風のシーンだけで充分楽しい。カメラマン頑張れ!と応援したくなる映画。それってそんなに大勢が命をかけるようなことなんですか…?って感じのストーリー>>続きを読む

ダンサー そして私たちは踊った(2019年製作の映画)

3.8

文化も境遇も違うはずなのに、昔の自分と重なるところがいくつかあって生々しいと思えた。
最後の30分くらいが映画的にもすごく良かった。お兄ちゃんの感じとか急にどうしたと思ったけど、グッとこないわけがない
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X エックス(2022年製作の映画)

3.9

う〜ん、オシャレ。
往年の正統派ホラーだけど、パロディやオマージュでガチガチにし過ぎてないので新鮮に観られる。殺し方のバリエーションで楽しませるかと思いきや、アッサリしてるところもあってなんか好印象。
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ニューヨーク 親切なロシア料理店(2019年製作の映画)

3.5

良い役者がたくさん出てて地味ながら良作だけど邦題で損してる系。

原題からすると赤の他人の親切心がテーマみたいだけど、恋愛を一切絡めないで描いて欲しかったなという気もする。だってそれって…ねぇ?シスタ
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画家と泥棒(2020年製作の映画)

4.5

アマプラでオススメに表示されたので観たけど、驚異的に素晴らしいドキュメンタリーだった。これって話題になった?

作品を盗まれた画家がその犯人をモデルに絵を描くという奇妙な話が、こちらの気持ちが追いつく
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.6

序盤で幼い主人公をDV父の元に残して母親と兄姉4人がどんどん家を出ていくのにまず「ん?」となる。どうにか連れて行こうとする描写もない。この主人公を孤独な状況に置く流れがあまりにも雑に感じた。
そして主
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.7

期待してなかったけど、観終わってみると全然悪くなかった。藤井道人監督って、ちゃんとある程度のところまでは満足させてくれる人なのかな。だといいな、今後も。
どこかで見た話のような気もするし、特に驚きのな
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ドント・テル~秘密を話したら最後/誰にも言うな(2020年製作の映画)

3.4

展開が読めないし、結末も悪くない。でもストーリーにおける「点」は良いのに、それを結ぶ「線」がなんかイマイチって感じがする。観客が抱くであろう疑問点を言葉で親切に説明し過ぎだし、撮影も凡庸。脚本添削して>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

3.9

一作目はそのアニメーションの世界観やスタイルのハイセンスさに驚いたし、ストーリーもシンプルで無駄の無い成長譚の良さがあった。
今回は自分にある程度の慣れがあったのと、好きになれる新キャラが見当たらなか
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ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020年製作の映画)

4.0

体重増量して坊主&髭のマッツが最高にかっこいいのに加え、他のキャラクターも1人残らずズルいくらい魅力的。王道のリベンジものの骨格は保ちつつ、たまに予想を裏切る感じが上手い。コメディとシリアスのバランス>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

この羅生門スタイルにおいて、人の主観というものをどれくらい強く表現するかという塩梅はそれぞれだろうけど、個人的にはかなり各章の乖離を感じたし、納得のいかないところが多かった。ミスリードしたい気持ちは分>>続きを読む

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.0

そもそもだけど、現代においてホラーエンタメ以外のフィクションのサイコパスものの存在意義ってどれだけあるんだろ。
生い立ちが、虐待がーみたいな流れ全てが食傷気味に感じる。このトーンで描くなら、現実的に怖
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

4.4

再鑑賞。
終わった瞬間に「くぅ〜〜〜っ」と言いたくなる。現実の重さに言葉も無いし、それを的確な演出でちゃんとエンタメにしてしまっているドゥニ・ヴィルヌーヴの手腕が恐ろしい。渋滞のシーンの緊張感よ。
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.1

子供たちへのインタビューは、それだけでも作品として成立しそうなものだったし、映像的にも美しくて愛すべき作品であることは大前提で言うのだけれど、コンセプトが秀逸なだけに着地に失敗してる気がしてしまった。>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.4

撮影や表現方法が好みだったら、この映画のありのままを受け入れて楽しんだり感銘を受けたり出来たんだろうけど、そうじゃなかったので物語がグッと動き出すのを固唾を呑んで期待してしまった。そしたらそのまま終わ>>続きを読む

ペイ・フォワード 可能の王国(2000年製作の映画)

3.3

当時観たけど、例の如く全く覚えてないので再鑑賞。
価値観という点で全体的に時代を感じるし、善行とよけいなお世話がごちゃごちゃしてて、コンセプトは素敵だけどなかなか難しいテーマだなと思う。そしてあの結末
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パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

4.8

当時劇場で観た後も一、二回観てるはずだけど、驚くほど新鮮に観られた。
主人公がキレやすいって設定がコメディ的にもラブストーリー的にも効いていて、最初から最後までずっと楽しい。当たり前だけど映画的なテク
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.4

冒頭、ジムで鳴る音が一つ一つ重なっていく演出には「おっ」となったけれど、それ以降は、やっぱりこの監督好きじゃないかも、と思う内容だった。単純にストーリーテリングが上手くない気がするし、脇役の描き方が中>>続きを読む

別れる決心(2022年製作の映画)

3.6

ユーモアの差し込み方とか最後のシーンとか、良いところは沢山あるんだけど、なんか悪いところばかり目についてしまった。
まず、印象的な演出を盛り込み過ぎて不自然になってしまってる点。こういうあざとさが大好
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クルエラ(2021年製作の映画)

3.9

まぁとにかくエマ・ストーン。彼女の繊細かつ的確にコントロールされる表情芸をかなり堪能出来る。
そしてジャスパーとホーレスが最高。イギリスの人だっけ?って思うくらいポール・ウォルター・ハウザーがハマって
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ウィッチ(2015年製作の映画)

3.9

素晴らしい。明らかに低予算だけど、ちゃんと世界観が作れてるのが流石。ホラーというより解放と巣立ちがテーマのようにも思えるし、ラストシーンが良い。動物の使い方上手い。
アニャ・テイラー=ジョイを発掘した
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.9

中盤までの笑いの取り方とか美術・クリーチャーデザインあたりが全然好きになれなくて不安になったけど、後半ちゃんと巻き返してきた。とにかくキャラクターが魅力的なので胸熱映画として充分楽しめる。

GotG
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AIR/エア(2023年製作の映画)

4.5

めっっっちゃ面白かった。80年代にバスケが青春だった自分にはどストライク過ぎた。
その後のジョーダンやNIKEの姿を知ってるからこそトリビアの数々に驚くしワクワクするんだけど、それが極まったのがプレゼ
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マイ・ブラザー(2009年製作の映画)

3.9

再鑑賞。
中盤までのトビーの戦場シーンと、ナタリー・ポートマンたちの生活シーンとのコントラストがエグい。今作でトビー・マグワイアがオスカーにノミネートすらされなかったのが信じられない。それくらいの名演
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相撲道~サムライを継ぐ者たち~(2020年製作の映画)

3.7

ドキュメンタリーとしてのクオリティが高いとは思えないけど、いやーもう、力士の姿ってかっこいいという言葉しか出てこない。冒頭から對馬洋、佐田の海と、個人的にかっこいいと思っていた力士が出てきたので盛り上>>続きを読む

ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード(2021年製作の映画)

3.5

自分はコメディアンとしてのライアン・レイノルズを尊敬そして全肯定しようと思ってるので、作品はどうあれ「ありがとうございます」と言いたい。
サルマ・ハエックのパワフルさ凄ぇ。

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

2.5

ストーリー、キャラクターの言動、感動ポイントの作り方とか、何十年か前の映画を観てるみたいだった。こういう世界を描く場合の日本の認識の遅れみたいなものを象徴するような作品だと思う。まず監督自身がこういう>>続きを読む

アンテベラム(2020年製作の映画)

3.5

冒頭と最後が映画的には素晴らしいし、ジャネール・モネイを主演にしたこともメッセージの明確さも良い。ただやはり仕掛けとしては既にシャマランとかにやられていることなので、他の部分をちゃんと作り込むべきだっ>>続きを読む

ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜(2011年製作の映画)

4.1

この後10年くらいで主要キャスト5人がオスカー獲っちゃてるから、今観ると豪華過ぎる顔ぶれ。ずっと顔が似てると言われてるジェシカ・チャスティンとブライス・ダラス・ハワードが良い奴と嫌な奴でやり合うシーン>>続きを読む

ヒッチコック(2012年製作の映画)

3.6

なんか惜しいな、と思う。
「サイコ」製作の舞台裏と、アルフレッド・ヒッチコックの妻であるアルマのその貢献度ってだけでめちゃくちゃ面白いのに、妄想部分とか余計だと思った。
そして、トニ・コレット、マイケ
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

2.9

コンセプトは面白いけど、なぜシェフや多くのスタッフまでもがそこまでするのか、という点が理解出来ないので、後半に行くにつれてどんどんノれなくなっていった。ブラックコメディとしてもホラーとしても中途半端な>>続きを読む

最後まで行く(2014年製作の映画)

3.7

冒頭のキャチーさが良いし、ストーリーの起伏のつけ方とか上手。いろんな国でリメイクされてるのも納得。
韓国版の主人公はシングルファーザーで妹夫婦と暮らしてるという設定(元妻が出てこない)に対して、日本版
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レディ・マクベス(2016年製作の映画)

3.8

かなりエグい話だった。
この監督の冷徹な撮り方好き。人が椅子から立ち上がって首が画面からはみ出ちゃってるのにカメラ動かさない、みたいなやつ。あとコスモ・ジャービスって人良い。

光の旅人 K-PAX(2001年製作の映画)

3.6

催眠術のくだりになると若干冷めるけど、20年前ってことを考えるとかなり良作。関係ないけどシャマランって、こういう終わらせ方が出来ない人なんだよなと思う。

このくらいの時代って、精神病院を舞台にした映
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