ダルマパワーさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

3.2

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桜の花びらが咲いて散る、3つの短編ストーリー。

1つ目、桜花抄

新海監督の前作までのSF的、機械的な格好よさよりも、人の心理描写に重きを置くようにした作品だと感じた。

東京と栃木、中学生にとって
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雲のむこう、約束の場所(2004年製作の映画)

3.4

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君の名はに始まり、天気の子、そこからほしのこえ、彼女と彼女の猫まで見て、本作。

徐々に新海誠監督の個性が見えてきたように感じる。

以下、作品を見ながら感じた監督の好きな表現やこだわりだと思ったもの
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彼女と彼女の猫 -Everything Flows-(2016年製作の映画)

3.4

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原作に比べて内容が纏められていて分かりやすかった。女の子の心情、きっとこの言葉にはこういう反応をするんだろうなと想像し人物が描かれているように感じられた。良い意味でよく考えられていると思たった一方、少>>続きを読む

アバター(2009年製作の映画)

3.8

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人間側の短絡的な動機からこのような悲しい侵略行為が起きてしまい、多くの犠牲を生んだことはとても悲惨なことだと感じた。

強者の論理で共存をゴールとするのはおかしい。

先住民ナヴィへの敬意をもって、助
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

3.4

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雪降る冬の寒空にあって、お互いを思い合う絆に、温もりを感じられた作品。

ホームレスという、本来なら自分のことで精一杯のはずの人が、身銭を切って、全身全霊で捨て子を助ける。その姿が、とても素敵だった。
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パプリカ(2006年製作の映画)

4.1

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前の仕事で稀にあったんですが、会議室に上司とこもって徹夜で資料つくってる時に、眠くて眠くて仕方なくて、もはや夢と現実がごっちゃになってきて、自分でも訳のわからない意味不明な発言をしてしまったり、パワポ>>続きを読む

ワルボロ(2007年製作の映画)

3.6

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面白かった!

こういう青春ドラマには、いつ見ても心を揺さぶられる。ロマンがあって、共感できて、憧れる。

物語終盤で、松田翔太がガッキーに告白するシーンの映像のあせ具合、露出具合が、画としては特に目
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十三人の刺客(2010年製作の映画)

2.9

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作り物感という意味で、随所に臭さ、があった。血の涙、血の雨などしかり。本当に130人だけか?とも思った。ほぼ一人ずつ一撃でのしていたので、130人以上いったんじゃないかと。

そもそもなぜ橋の上で通せ
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Genius Party ジーニアス・パーティ(2007年製作の映画)

2.8

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作品によって評価はまちまちながら、総じて発想力と表現力がすごいなと感じた。こんな風な色彩や、キャラクター、動き、テーマを逆立ちしても思い付かないし、それを形にできることが本当にすごい。

特にジーニア
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世界残酷物語(1962年製作の映画)

3.4

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見たことのない世界に何度も絶句した。未知のものに触れた新鮮さよりも、ざらついた感触というか、血生臭さを体に塗りたくられたような感覚だった。ドキュメンタリー、あるいはモキュメンタリーという形態を通して触>>続きを読む

鉄コン筋クリート(2006年製作の映画)

3.4

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面白い、studio4℃は映像が美しい反面、観念的なシーンが多くて途中眠くなってしまうのは海獣の子供に引き続きだったが、、、けど見終わった後に振り返るとその込められたメッセージの解読に夢中になる。>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.3

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美しくも吐き気のする作品だった。単に映像が素晴らしい、ではなくて、たぶん暴力的なシーンの描写がとても上手で異常だったので、胃に鈍い痛みが常にともなって見ていたからかもしれない。最初の看板当てるシーンの>>続きを読む

モンスターズ・インク(2001年製作の映画)

3.7

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バディとの友情物語。
小さな女の子がとてもかわいらしい。
怖がらせるよりも笑ってもらえる方がエネルギーになる、単純だけど、いいお話。モンスターとして生まれたサリーが、今までは子供とちゃんと向き合わずに
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ひまわり(1970年製作の映画)

4.0

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映像もストーリーも、とても美しい作品だった。イタリア映画の魅力を感じた。

戦争から25年、1970年の映画。

自ら戦争を経験しているからこそ描けるリアルな描写と、差し込まれたイタリア人らしいユーモ
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彼女と彼女の猫 -Their standing points-(1999年製作の映画)

3.0

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拾われた猫、の目線を通して描かれる、ご主人と自分の日常。物語として大きな山谷はなく、なんだろう、自己紹介にちょっと毛が生えたくらいのストーリー、という印象。

ほのぼのした映像の中に、不意に涙が表れる
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ほしのこえ(2002年製作の映画)

3.4

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手作り感、絵のあどけなさが新鮮で、かえって好感がもてた。美しいBロールを何層にも重ねて、そこに物語や伝えたい価値観をナレーション的に差し込む、そして男女の掛け合い。表情を直接的に見せずに、背景を映しな>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.8

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テロリズムの凄惨さを事実に基づいた映像でリアルに繋ぎ、そこに登場人物一人一人のストーリーが乗ることで、より事件を当事者目線で感じられる映画になっていた。

人の動作を追従するようなカメラワークやシーン
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GET SET GO(2020年製作の映画)

2.0

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映画というよりも、舞台をみているようでした。単純に台詞が多かったからか。誇張した人工っぽい表現や演技が多く見えたのと、背景がどこかつくりものっぽかったからかなと思います。どーしても最後まで、言葉と人と>>続きを読む

海獣の子供(2018年製作の映画)

3.8

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観念的な内容で、どちらが右でどちらが左か、途中わからなくなった

エスカレーターに乗っているかのように、流されながら、ただただ美しい映像を眺めていた2時間だった


宇宙、海、人

星の誕生と生命の誕
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機械仕掛けの君(2020年製作の映画)

4.2

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考えられた色温度とカメラワーク、心感じるストーリー。アクターズショートとしてチャレンジングであり、質の高い作品でした。ほんとうによかったです。

動的な構図が常に気持ちよくハマり、どのシーンを切り取っ
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映画 賭ケグルイ(2019年製作の映画)

3.3

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若手役者が集い思い思いの個性を発揮してくれた作品という印象。勢いがあって総じて面白かった。ただ終盤のBGMと演技がやや単調でそこには物足りなさを感じた、しりすぼみ感があった。

知能戦を題材とした映画
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夜明け(2020年製作の映画)

3.2

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潔くて気持ちがよかった。

冒頭5分をカメラ位置固定、暗闇、疲れた正体不明のおじさんの絵で突っ走るのは冒険したなと思う。

映像美を求めるでもなく、ストーリーの展開や面白さを問うでもなく、演技の質でも
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in-side-out(2020年製作の映画)

3.4

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支離滅裂な言葉、奇怪な動き、部屋と山奥のような場所をいったり来たりと場面転換する様子。

まるで人の夢の中を現しているような感じがした。

コロナで家にこもる機会が増えるなか、外界との接点と言えばUb
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そそがれ(2020年製作の映画)

3.1

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アクターズショートの中で最初に視聴。

商業映画とは一線を画した作品であり、独自のテーマや世界観がある映画で面白かった。あくまで脚本と演技でやろうという姿勢を感じた。

面倒くさがりな主人公の現在の落
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めまい(1958年製作の映画)

3.0

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時代を感じた。1950年代の映画を見るのは、雨に唄えばに続いてこれが2作目だが、だいぶテイストが異なり、ミステリアスな要素に引き込まれた作品だった。

ヒロインの妻が自殺してしまうシーンには驚いた。こ
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小さな時計(2010年製作の映画)

3.5

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時計の質感がきれいで好き。時計がまるでカートゥーンの人のように動き回る様はかわいらしい。例えバカにされても、仲間を守り悪に立ち向かう正義感はとても見ていて美しい。

バグズ・ライフ(1998年製作の映画)

4.0

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心底楽しかった。ピクサーの想像力の高さを改めて実感した。最後のシーン、稲を飛ばして花火にするなんて、よく思い付くなぁと。このピクサーならではの、身の回りのものを工夫して使う技は、本当に見てて楽しい。>>続きを読む

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.5

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サイコ的な怖さ、一体何を考えてるのかわからない、次に何をするか読めない、そして、行動は常に常軌を逸している。

映画をみてまず感じたのは、恐怖だ。

ハラハラするスリルではなく、派手さや勢いはないけど
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アメリ(2001年製作の映画)

3.3

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チョコレートの詰め合わせのような映画

のんびりお酒を飲みながら見るのに、とてもいい心地よさがありました。

いろんなシャレの効いたお菓子を、ワインと一緒に食べてるような

甘さと苦味もある

浮き世
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トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド(2014年製作の映画)

4.1

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前半はトイ・ストーリーの既存キャラが殆ど出てこず、新しいキャラクターと新しい世界観で物語が進みどうにもトイ・ストーリーらしさがなかった。

冒頭、ウッディとバズが、そんな新しい世界観を突き放すように『
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トイ・ストーリー・オブ・テラー!(2013年製作の映画)

3.9

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一言で言えば、素晴らしい作品で、素晴らしすぎた作品だった。

伏線と回収のオンパレード、天才的だと思った。トイ・ストーリー4を見てから、短編に進んだ為、4との対比で本作がより一層トイ・ストーリーらしく
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殻を破る(2020年製作の映画)

4.0

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短編らしい、削ぎ落とされたストーリーのなかに、光るメッセージがあった。

最後、握手を求める彼氏に対し、少しの間(ま)の後に抱き締める父親。

最高のワンシーンだったと感じた。

あのコンマ数秒に、父
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

3.6

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あっという間に終わってしまった。展開が読めず、終始緊張感を持ってみられた。

表現に制限をかけず、汚物も性器も血液も薬も、全てさらけ出して『ヤク中の青年』を描いていた。初めは動揺したが、そのオープンな
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かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(2019年製作の映画)

1.5

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原作へのリスペクトがなく、倫理観を外しすぎていた。

言葉尻一つ一つにキャラの性格が現れるが、作品を通して統一性が見られず、中途半端に原作に引っ張られていた印象。